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2017ファシズム関連情報】

 

 

(1月ヘッドライン)

*         トランプ大統領就任/米国民の思いは/経済停滞の打破、暮らし向上が願い/「差別・分断は許さない」

*         ナチスの歴史記憶を否定=^独極右政党幹部に批判/左翼政党やユダヤ人団体

*         個人の尊厳守る政治に/総選挙へ本気の共闘を/新潟市民連合がシンポ

*         おはようニュース問答/労働者抜きで労働政策決めようなんて

*         潮流

*         朝の風/強制収容所のバイオリニスト

*         映画「いのちの森高江」制作し思うこと/嘘を見抜き言葉で追及/監督・謝名元慶福さん

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1月本文)

トランプ大統領就任/米国民の思いは/経済停滞の打破、暮らし向上が願い/「差別・分断は許さない」

「米国第一」に期待も
 20日に米大統領に就任したドナルド・トランプ氏。この日、首都ワシントンで開催された就任式やパレードには、各地から熱烈な支持者が集まりました。一方、トランプ氏の差別・排外主義的な公約や言動などに抗議する市民も集会やデモ行進を開催。双方に、新大統領に対する思いを聞くと、停滞する経済の打破や暮らし向上を願う点では、共通点があることが浮かび上がりました。さらに、トランプ氏批判派には差別的な言動は許さないという厳しい視点がありました。
 (ワシントン=遠藤誠二、洞口昇幸)

偉大な米国″トび
 まだ朝日の昇らない午前5時半、ワシントン郊外の地下鉄のプラットホームや車両内ではすでに、トランプ氏のスローガン「米国を再び偉大に」が印字された赤い帽子をかぶった人たちが目立ちました。
 就任式の会場に近い主要駅「ユニオンステーション」からは、支持者が次々と出てきて、会場を目指す人波が続きました。
 支持者らは、昨年の大統領選時から、既存政治の打破や停滞する経済・雇用・暮らしの打開を、トランプ氏に強く託す思いを抱いていました。
 赤い帽子をかぶり、笑顔のジェイコブ・レインさん(27)=団体職員=は、イリノイ州からやってきました。トランプ氏の「米国第一主義」に賛同すると述べるレインさんは、「グローバル化で米国内の経済は大損害を受けました。『米国第一』の姿勢でトランプ氏には経済を立て直してほしいんです。そのためには企業への規制緩和や減税も必要じゃないでしょうか」と主張しました。
 ユタ州から来た元経営者の白人男性(65)は、「移民を全否定してはいません。不法移民対策として、メキシコとの国境に『壁』をつくることに賛成なのです」と自分の理解を説明。新大統領にとくに実行してほしい政策として、「税金が高すぎるから、経済のためにも低くしてほしい」と述べました。
 友人らとオハイオ州から来た年金生活者の女性(66)は、オバマ前政権が打ち立てた医療保険改革法(オバマケア)を、トランプ氏が廃止・置き換えを目指していることに賛成だと述べた上で、「トランプ氏が保険料のより低い、より良い医療保険制度にしてくれると信じています」と改善への期待を述べていました。
 同女性は友人らと口をそろえて、既存政治に不満を抱いていると強調。子や孫たちのために「もっと多くの給与の良い雇用を」と訴えました。

公約・言動に抗議
 一方、就任式の会場付近などワシントンの複数の場所で、トランプ氏の公約・言動に抗議する集会やデモ行進が実施されました。
 「追放するのは憎しみだ」「われわれ米国民は分断されない」「権利が失われることを怒ろう」という、それぞれの思いを書いたプラカードなどが林立。「米国を白人至上主義、ファシストの国にするな!」「NO!トランプ!」などのシュプレヒコールが鳴り響きました。
 メリーランド州から来たマシュー・ムルギアさん(46)は、パレードの行われるペンシルベニア通り近くで「(トランプ氏は)倫理のない領域に入った」とのプラカードを掲げていました。ムルギアさんは、トランプ氏を心底、支持しているわけではないが、選挙で選ばれた大統領だということは認めるとしつつ、「倫理面で問題があるからここに立っています。トランプ氏は国のうたう権利より自分の方が大きい存在だと思っているようで、それは改めるべきです」と語りました。
 連邦捜査局(FBI)ビル近くの抗議行動に参加していたキャシー・ボイランさん(73)は、「女性を物のように扱うスキャンダルの続出、イスラム教徒や同性愛者を嫌悪する姿勢、公立学校をなくすといってはばからない教育長官の起用、環境を保護する姿勢に立たないエネルギー長官の起用など、トランプ氏を支持しない理由はたくさんあります」と語ります。「60年にわたり平和活動をしてきた者として、(トランプ氏が)核兵器保有を強化するなどと唱えていることは恐ろしいことです」と強調しました。
 「トランプ氏が『変革』を実現してくれるとは思えない」と語るのは、ユニオンステーション前の抗議集会に参加したマイケル・ジョージセンさん(34)です。「これまでの既存政治を強く推進してきた共和党が議会で多数を占め、閣僚人事で指名したのも大企業の最高経営責任者や億万長者です。これではこれまでの富裕層、特に上位1%のための政治からの転換ができるとは思えない」と述べました。
 カリフォルニア州から「われわれは引き下がらない」とのプラカードを持ってデモ行進に参加した女性、クリス・フィリップスさん(67)は、「米国内の経済的不平等を本当に正すには、大企業や富裕層上位1%から応分の税負担をしてもらう、最低賃金の引き上げ、教育へのさらなる支援などが重要だと思います。私たちは今後もトランプ政権に対する運動を続け、広げていくことが大事です」と、意気込みを語りました。
(
2017年01月23日,
「赤旗」)

 

 

ナチスの歴史記憶を否定=^独極右政党幹部に批判/左翼政党やユダヤ人団体

 難民やイスラム教排除を掲げる極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」幹部がナチスの過去を克服しようとするこれまでのドイツ政府などの取り組みを非難し、「ナチスの歴史を記憶しようとする政策は百八十度転換しなければならない」と呼びかけ、大きな批判を浴びています。
 同党のテューリンゲン州代表のビエルン・ヘッケ州議会議員が17日、ドレスデンで青年層の支持者を前に演説したもの。同氏は「首都中心部に国辱の記念碑を設置しているのは世界でドイツ人だけだ」とベルリンにあるホロコースト記念碑を批判し、「ドイツ人の気分・感情は残酷に打ち破られた民族のものとなっている」と述べました。また、「おろかな過去の克服の政策が社会をまひさせている」「ナチスの歴史を記憶しようとする政策は百八十度転換しなければならない」と語りました。
 さらにワイツゼッカー元大統領が1985年に「過去に目を閉ざすものは現在に対しても盲目になる」とし、ナチスの罪に対するドイツ人の集団的な歴史的責任を認めた演説を「ドイツ国民に敵対する演説だった」と話しました。
 この発言に対し、ユダヤ人中央評議会のシュスター代表は「AfDが本当の顔を表した」と批判。同評議会は、ヘッケ氏発言がナチスに殺された600万人のユダヤ人への追憶を足で踏みつけたと批判。「まったく受け入れられない、深く怒りを表明する」としました。
 政府の副首相兼独社会民主党党首のガブリエル氏はドイツ人の自己認識を挑発するもので、「このデマゴーグには反論しないわけにはいかない」と強調。左翼党のデーム連邦議会議員は「ナチスの言葉でしゃべっている。民衆扇動で告発する」と述べました。90年連合・緑の党のペーター代表はAfDに謝罪するよう求めました。
 ヘッケ氏は「意図的に悪意を持って解釈された」と釈明しています。
 AfDはこれまでも元党首がヒトラーの格好をしたり、ナチス・ドイツ時代の言葉を復活させたりと物議をかもしてきました。
 これまで反難民をあおり、各州議会選で議席を獲得するなど支持を伸ばしてきた同党ですが、過去のナチス犯罪の克服に背を向ける姿勢が表面化。ドイツ国民が秋の総選挙に、この党をどう評価するのかが改めて問われています。
 (片岡正明)
(
2017年01月21日,「赤旗」)

 

個人の尊厳守る政治に/総選挙へ本気の共闘を/新潟市民連合がシンポ

 安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める新潟市民連合は11日、新潟市で個人の尊厳を守る政治実現と総選挙の勝利に向けての市民シンポジウムを開きました。4野党代表が参加しました。
 水内基成共同代表が「総選挙に向けて、みんなで考える第一歩にしたい」とあいさつ。
 続いて、市民7人が医療・社会保障、原発、農業、憲法、若者、子育て、高齢者の願いで、個人の尊厳を守る政治実現と安倍政治の転換を訴えました。
 それをうけて、佐々木寛共同代表の進行で各野党が発言しました。
 日本共産党の樋渡士自夫県委員長は「安倍政権の支持は、代わりの受け皿がない消極的支持。野党が大同団結し、しっかりした受け皿をつくれば安倍政権を変えることはできる。カギは野党と市民の共闘だ」と強調しました。
 社民党県連の渡辺英明幹事長は「安倍政権はトランプ以上のファシスト政権だ。野党が力を合わせるために汗をかかしてもらう」と力説。自由党県連の佐々木茂幹事長は「日本の将来は自民党政権を打ちのめすかどうかにかかっている」と強調しました。
 民進党県連の大渕健幹事長は「安倍政権を変える思いは同じ。4党で共通政策を発展させている。野党が力を合わせていくことは確認している。個人の尊厳を守る政治実現で頑張っていく」と述べました。
 樋渡氏は「総選挙では本気の共闘で、お互い尊敬しあい、相互支援、相互推薦で六つの全選挙区で野党が候補を一本化し、すべてで勝てるよう全力を挙げる」と表明しました。
 森ゆうこ自由党県連代表(参院議員)は「野党共闘すれば必ず勝てる。政権交代を実現しなければ、国民の危機的状況は脱することができない。違いを尊重し、本気の共闘で力を合わせていこう」と訴えました。
 22日には県民会館で、市民連合と総がかり行動実行委員会の共催で、市民と野党の共同を求める県民集会(午前10時)が開かれます。
(
2017年01月14日,「赤旗」)

 

おはようニュース問答/労働者抜きで労働政策決めようなんて

 晴男 労働政策審議会(労政審)の3者構成原則を破壊しようだなんて、まったくけしからん。
 のぼる いきなり、どうしたの?

公労使3者構成
 晴男 労働政策を決めるときは、国会で議論する前に、労働者代表と使用者代表、学識者から選ばれた公益代表が同数ずつ出席する労働政策審議会で審議しているんだ。
 のぼる 公労使の代表で話し合うから3者構成だね。
 晴男 安倍政権は、この原則を崩して、労働者抜きで議論できる仕組みをつくろうと、厚生労働省に設置した有識者会議で労政審見直しの報告書を出した。
 のぼる それはひどい。労働者に不利益な法律が、どんどんつくられてしまうかもしれない。
 晴男 安倍政権はこれまでも、有識者会議に労働者代表を入れず、「生涯ハケン」や「残業代ゼロ制度」などの原案をつくって、労政審に押し付けてきた。今度は、労政審を変質させて、労働者保護を受けられない請負労働を増やす仕組みづくりなどを狙っているから、非常に危険だ。
 のぼる 3者構成原則は、どうしてできたの?
 晴男 1914年に起きた第1次世界大戦と17年のロシア革命がきっかけだ。戦後の19年に国際労働機関(ILO)が設立され、各国代表として、政府だけでなく、労働者と使用者を加えたんだ。
 のぼる 労働者を押さえつけて、戦争や過酷な搾取を行ったことを反省して、労働者と話し合う場をつくったんだね。

ILO呼び掛け
 晴男 第2次大戦終結にあたってのILOフィラデルフィア宣言(44年)では、各国内で、労使代表と政府代表が「同等の地位」で自由な討議と民主的な決定に参加するよう呼びかけた。
 のぼる ファシズムや独裁政権の暴走に歯止めをかけて、民主主義を守るためにも、3者構成原則が大事なんだね。
 晴男 厚労省有識者会議の座長、小峰隆夫法政大学教授は「ILOというのはどのぐらい偉いのか知らない」と言い放っている。許しがたい。
 のぼる 非正規雇用が4割まで増え、長時間労働による過労死が社会問題になっている。3者構成原則を徹底して、労働者の声を尊重することこそ必要だね。
 〔2017・1・10(火)〕
(
2017年01月10日,「赤旗」)

 

潮流

 ナチスという強大な独裁権力の前に息子と娘どちらかの死の道を選ばなければならなかった母親。映画「ソフィーの選択」で極限の役を演じた俳優がメリル・ストリープさんでした▼原作者の小説家ウィリアム・スタイロンは「映画の歴史始まって以来の女優の最良の演技」とまで。徹底した役づくり、なまった英語を操るせりふ回し、内面から役柄になりきろうとする姿勢。その後の数々の役にも共通したものです▼世界がたたえる演技。それをツイッターで口撃≠オた人物がいます。「ハリウッドで最も過大評価されている女優の一人」だと。あのトランプ次期米大統領です。ゴールデングローブ賞の授賞式で彼女に批判された腹いせに▼ハリウッドの多様さを強調したスピーチでストリープさんは、腕に障害のある記者の物まねをしたトランプ氏を痛烈に非難しました。「軽蔑は軽蔑を招き、暴力は暴力を生む」▼勇気ある発言に「ディア・ハンター」や「恋におちて」で共演したロバート・デ・ニーロさんをはじめ、多くの俳優や映画関係者が称賛の声を上げています。他の国や文化の異なる人たちとの間に壁をつくれば、映画や役者は成り立たなくなると▼トランプ氏の「演技」に胸が打ち砕かれたというストリープさん。役者の仕事は自分たちとは異なる人の人生に入っていき、それを人びとに感じてもらうこと。「他者への共感は俳優の芸の核心」との彼女の信念は、権力の座につく人物の愚かな振る舞いを決して許しませんでした。
(
2017年01月12日,「赤旗」)

 

朝の風/強制収容所のバイオリニスト

 新日本出版社から昨年末に刊行された『強制収容所のバイオリニスト―ビルケナウ女性音楽隊員の回想』を、正月に読んだ。
 著者のヘレナ・ドゥニチ
ニヴィンスカさんは、1915年生まれのポーランド人。ユダヤ系ではないが、自宅に反ナチス活動家を下宿させたことから、43年1月、ポーランド領ルヴフ(現・ウクライナ領リヴィウ)の自宅で、母親とともに逮捕された。ルヴフ市内の刑務所を経て、アウシュヴィッツに移送された。第2強制収容所にあたるビルケナウで1年3カ月に及ぶ過酷な生活を強いられ、母親と死別しつつも、辛うじて生き延びた。
 アウシュヴィッツ=ビルケナウの女性音楽隊は、ナチス親衛隊の命により、ポーランド人音楽教師ゾフィア・チャイコフスカを中心に結成され、後にマーラーの姪のアルマ・ロゼが指揮者に就任。著者はその第1バイオリン奏者となった。
 アルマ・ロゼについては、ナチスに追従したとするファニア・フェヌロンの回想があるが、本書はその見方を否定しており、資料的にも貴重である。
 胸をつかれるのは、彼女らの奏でる音楽がユダヤ人収容者を日々の作業に送り出す行進曲としても利用されたという事実だろう。
 重い読後感の残る歴史の証言だ。
 (弩)
(
2017年01月11日,「赤旗」)

 

映画「いのちの森高江」制作し思うこと/嘘を見抜き言葉で追及/監督・謝名元慶福さん

 安倍政権は、司法まで抱き込んだ高江でのオスプレイパッドの建設に続き、中断していた辺野古大浦湾への、オスプレイ100機以上の拠点となる新基地建設を再開した。欠陥機オスプレイは心配した通り辺野古のすぐ近くの安部集落に墜落した。これを政府は「不時着水」と説明して小さく見せている。沖縄の人々は全国の仲間たちの支援を受けて、高江のオスプレイパッド撤回、辺野古新基地建設反対のたたかいを今日も続けている。

自然保護と沖縄の闘い
 さて、去年11月に完成したドキュメンタリー映画「いのちの森高江」は、新年も、監督の手を離れ、全国各地で草の根の上映が続けられている。そして映画を見た方たちが高江や辺野古へ支援に駆けつけてくれている。ありがたいことだ。
 映画は、高江の自然の豊かさとそこに生きる人々の静かな暮らしを破壊するオスプレイパッド建設とのたたかいを記録したものだ。
 制作にあたって、いくつか心に決めていたことがある。一つは高江という沖縄北部の150人が住む小さな集落のことを、しっかりと伝えよう。そしてそこがノグチゲラをはじめ貴重な動植物たちの棲むいのちの森であることを。
 もう一つは、住民たちがどのような闘いをしてきたか、である。瀬長亀次郎や阿波根昌鴻ら沖縄の先達がたたかいの基本としたのは、民主主義と命を守るために、言葉での説得活動、非暴力的な抵抗運動であるが、それに自然保護の観点を加味して現代に生かしていることである。
 映画にも登場する元高校教師・故大西照雄の言葉と姿は感動的で説得力がある。まさに言葉こそ相手の心を射る。国は、高江でも「オスプレイは来ない」という嘘の言葉を連発した。その嘘を住民は見抜きさらに言葉で追及する。

動植物の名知ってるか
 また、高江の森をこよなく愛する蝶類研究者は、木々が無残に切られ運ばれて行くのを見て、それに加担している機動隊員に語りかける。「あなたが殺した動植物の名前を一つでも知っているか」と。言葉の強さがある。そのときの機動隊員の表情は、映画で見ていただくしかない。
 編集終了後に起きた、抗議する市民への機動隊員の「土人」発言と、それを擁護・容認する大阪府知事、日本政府の姿勢は、権力機構が、沖縄県民を含む国の政策に反対する人々を敵視し、蔑視していることの表れで怒りを禁じえない。
 今、政府がやっていることは、あのナチスと同じ手法である。嘘の言葉を繰り返し、報道機関を通じて伝播すれば、嘘も真実にみせられる。しかし、沖縄の人々はよく知っている。「不時着水」が「墜落」であることを。

 「いのちの森高江」=同制作委員会、63分。語り・佐々木愛。問い合わせ
080(3225)1854

 じゃなもと・けいふく 劇作家。1942年沖縄県生まれ。ドキュメンタリー「軍隊がいた島/慶良間の証言」、戯曲集『アンマー達のカチャーシー』、戯曲「島口説」「美ら島」ほか
(
2017年01月11日,「赤旗」)

 

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