2006年活動】

*         12月

*         治維法国賠同盟仙台支部が署名

*         教基法改悪強行に抗議/各界連絡会/市民団体 各界連絡会

*         太平洋戦争開戦から65年/不戦誓ったはず、教基法守る/名古屋/富山/石川/長野/静岡/新潟

*         再び戦争の道踏み出さない/女性50人が「赤紙」配布/平和団体など開戦65周年宣伝

*         横浜事件/再審控訴審が結審/東京高裁、実体審理に入らず

*         国は謝罪と賠償を/治維法国賠同盟長崎県本部が大会

*         11月

*         レッドパージ謝罪と補償を/山口

*         活動家の墓合葬追悼式/奈良

*         糸数さん支援決議/治維法国賠同盟女性部

*         初代党道委員長の武内清/没後60周年で講演会/函館

*         10月

*         教基法改悪阻止へ全力/治安維持法同盟釧路支部が総会

*         (福井)治維法同盟県本部が総会

*         (熊本)教基法改悪に反対/治維法国賠同盟県本部が総会

*         治安維持法国家賠償要求同盟、初訪韓/市民団体と交流

*         『わが青春の自画像』/宮城の大川芳夫さん(94)/治安維持法の時代語る

*         9月

*         (富山)アジアの平和願い集う/「満州事変」風化させない/75周年を記念

*         敬老の日前に高齢党員祝う/元気に活動、来年の選挙も/党三重県委/党新潟県委

*         (岩手)反戦の志受け継ぐ/作家鶴彬を語る会結成/盛岡

*         (山口)大企業、米国追随変えよう/治維法国賠同盟が中国ブロック会議

*         (岩手)反戦川柳に命かけた鶴彬

*         8月

*         治維法国賠同盟、非戦を訴え/長崎/大分

*         土曜人とき/治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟山梨県本部の新事務局長高取国勝さん(63)甲府市

*         戦争と暗黒政治繰り返すな/秋田で治維法国賠同盟行動

*         「生活図画事件」の証言を収録/『北海道経済』9月号を発行

*         憲法変えてはだめです/首相の靖国参拝の日/民主団体が宣伝/千葉・津田沼/山梨革新懇/川崎連絡会

*         終戦記念日/憲法、教育基本法ともに守ろう/共産党・平和団体、靖国参拝に抗議/関東各地

*         治維法国賠同盟/過去最高の会員で山梨県本部が総会

*         新潟の解放運動、戦争遺跡の記録/治維法国賠同盟県本部

*         (北海道)日本共産党名誉役員高嶋信敏さんが死去

*         7月

*         治維法国賠同盟秋田県本部、靖国参拝中止を要請

*         釜石で9条の会準備会/来月9日に結成総会/岩手

*         首相の靖国参拝に反対/治維法国賠同盟和歌山県本部

*         治維法国賠同盟山口県本部、総会で方針

*         (北海道)治維法国賠同盟道本部/人権守る運動さらに/創立30年で記念講演

*         6月

*         21世紀の世界どう見る/秋田で学習会/治維法国賠同盟

*         「共謀罪」法案阻止へ集会/京都・宇治

*         (北海道)佐藤一さん死去

*         改憲、共謀罪を阻もう/治維法同盟が方針/秋田/山形

*         5月

*         治安維持法犠牲者が語る共謀罪/小松ときさん/中西三洋さん

*         国会通信/あいさつ交渉交流/……18日

*         賠償求め31万署名/治維法国賠同盟、国会要請で提出

*         (大阪)合葬追悼会に400人が参列/生駒霊園

*         (秋田)治維法国家賠償法制定請願署名2万5千台に

*         法相に被害と賠償訴え/治維法国賠同盟が謝罪要求

*         「3・15」弾圧事件、78周年集会を特集/『北海道経済』5月号

*         (福岡)田代レツさん死去

*         4月

*         横浜事件と憲法/松本善明氏講演/静岡市

*         「映画・日本国憲法」ビデオを視聴/福井・越前市

*         (大阪)いかに生きるか多喜二から学ぶ/浜林氏講演に250人

*         言論弾圧「横浜事件」/無罪求める集会

*         治維法弾圧、青森で記念集会/吉岡元参院議員が講演

*         治維法同盟が墓碑めぐり/長崎

*         不屈に生きた土佐の同志展/高知市で23日まで

*         再審の「横浜事件」きょう集会

*         戦前の大弾圧記念、16日に青森で集会

*         治維法犠牲者国賠要求同盟仙台支部を結成

*         (大阪)「多喜二から学ぶ」16日上六で講演会

*         富山・「旧大沢野村小作争議」/先祖の苦難伝え続け/顕彰碑除幕式に誓う

*         3月

*         3・15弾圧で記念学習会/岐阜

*         (山口)市川正一の遺志継ぐ/山口で碑前祭、春名氏が決意

*         国際女性デー/山形・田川地区集会に130人

*         韓国、国家犯罪に時効認めず/独裁政権の弾圧、賠償判決確定へ

*         遺志を継いで平和・民主守る/京都・宇治で山宣の墓前祭

*         2月

*         (北海道)不屈の共産党員・野呂栄太郎の碑前祭/生涯、侵略戦争反対掲げ/遺志引き継ぎたい

*         (北海道)若き不屈の共産党員・西田信春の碑前祭/侵略戦争反対に青春の情熱/戦争しない国へ志受継ぐ

*         (神奈川)増田しうさん死去

*         横浜事件再審で談話/治維法国賠同盟と国民救援会/日弁連

*         農水、外務、防衛の3閣僚罷免求める/長崎の治維法国賠同盟

*         1月

*         不屈の女性活動家・相沢良/没後70年、碑前祭と集い/札幌

*         共産党員の相沢良/没後70周年できょうつどい/札幌市で

*         相沢良没後70周年/札幌で28日に講演のつどい

【本文】

治維法国賠同盟仙台支部が署名

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟仙台支部(杉山茂雅支部長)はこのほど、仙台市の繁華街で「再び暗黒と戦争の時代をくりかえさないために」の署名を呼びかけました。
 署名行動には支部の役員四人が参加。三十分という短い時間でしたが、治安維持法犠牲者に国家賠償法の制定を求める請願署名が十一人から寄せられました。「横浜事件の判決は残念でしたね」「戦争は絶対に反対です」「がんばってください」と激励していく人もいました。
(2006年12月16日,「赤旗」)

教基法改悪強行に抗議/各界連絡会/市民団体

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各界連絡会
 教育基本法改悪を許さない各界連絡会(坂内三夫代表・全労連議長)は十五日、教基法改悪法案の強行採決に対する抗議声明を発表しました。
 声明は、広範な国民が法案に反対するなかで強行採決したことは、「政府・与党の追い詰められた結果であり、国会運営のルールも無視した許されない暴挙」と批判。この間のたたかいで切り開いた共同の力をさらに発展させて、「憲法の持つ力で、改悪教育基本法の具体化を許さないたたかいに全力をあげる」としています。
市民団体
 自民・公明両党が、参院本会議で教育基本法改悪案の成立を強行した十五日、各団体が抗議の声明を発表しました。
 子どもと教科書全国ネット21は「与党の暴挙に断固抗議する」とし、「『お国のための教育』ではなく、子どものための教育の実現をめざして活動する」と決意を表明。子どもの育ちと法制度を考える21世紀市民の会は、改悪教育基本法によって「諸問題は改善するどころか、さらに深刻な状況をもたらす」と指摘、「即刻廃止すべき」と要求しています。
 教育基本法全国ネットワークは十四日、強行採決に対して「子どもたちの願いや圧倒的な国民世論を踏みにじり、かつ不当・不正な恥ずべきもの」と批判。治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟は、「やらせ」問題は「国家権力による教育への介入を暴露したもの」であり、「改悪案は明確な憲法違反である」と述べています。
( 2006年12月16日,「赤旗」)

太平洋戦争開戦から65年/不戦誓ったはず、教基法守る/名古屋/富山/石川/長野/静岡/新潟

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尊い犠牲の上に今の日本

八田前議員ら名古屋で訴え

 太平洋戦争開戦から六十五年の八日、日本共産党愛知県委員会は名古屋市中区栄で、不戦と教育基本法改悪反対を呼びかける街頭宣伝を行いました。八田ひろ子前参院議員がマイクで訴え、党県委員会勤務員がビラを配布し署名を呼びかけました。戦争中に若者を戦場にかりたてた赤紙(召集令状)のコピーも配布しました。

 八田氏は「無謀な侵略戦争の悲劇、反省から憲法と教育基本法が生まれた」と強調。「任期中に憲法を変える」と公言する安倍首相を批判し、「日本の若者を、アメリカの戦争のために殺すことを絶対に許してはなりません」と訴えました。

 また八田氏は、教育基本法改悪案の緊迫した国会審議にふれ、「公聴会はどの会場でも、慎重審議を求める声ばかり。みなさんの声が自民、公明を追い詰めています。廃案に追い込みましょう」と訴えました。

 

富山の各団体も

 太平洋戦争開戦六十五周年にあたって八日、富山県内の各団体が各地で宣伝や集会を行いました。

 日本共産党富山県委員会の泉野和之参院選挙区候補らは、富山市内二カ所で街頭演説。「教育基本法、憲法を守り、平和な世界をつくっていこう」と呼びかけました。

 山田哲男衆院1区候補、ひづめ弘子県議も早朝宣伝しました。

 平和を守る母親行動では、県内の七カ所(うち一カ所は七日に行動)で「赤紙(召集令状)」を配布。教育基本法と憲法改悪、「防衛省」昇格に反対を訴えました。

 安保破棄・諸要求貫徹県実行委員会、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟県本部、県AALA連帯委員会、平和・民主主義と革新統一をめざす県懇談会が富山市内で、反戦平和のつどいを開催しました。

 憲法九条ファンクラブは「侵略戦争を深く反省し、憲法九条を変更させず、二度と戦争しない・させない≠フ決意を新たに」と声明を発表しました。

 富山県高等学校教職員組合(米谷寛治委員長)は八日朝、「教育基本法の改悪阻止を!」と富山、高岡両市内のJR駅前で通勤・通学者らに訴えました。

 「子どもたちと日本の未来に大きくかかわり、教育の憲法というべき教育基本法を、国民の議論と合意のないなかで、拙速に改悪することは許されない」とのべ、署名への協力を呼びかけました。

 

改悪許すなと長野県民ネット

 教育基本法改悪法案をめぐって緊迫するもと、長野県の「教育基本法を活(い)かす県民ネットワーク」は七日夕、長野駅前で街頭宣伝をしました。

 三十人が参加し、勤め帰りの人々にビラを渡し、同法案の廃案を呼びかけました。

 マイクを握った県高等学校教職員組合の高村裕委員長は、「憲法と対をなす教育基本法を変えるのに、国民に内容を十分知らせていない」と批判。愛国心の強制や国家による教育への介入という改悪法案の問題を指摘して、成立阻止を訴えました。

 

母親大会連絡会など/「召集令状」配り訴え/静岡

 戦争や貧困のない明るい世界を子どもたちに手渡そうと、太平洋戦争開戦から六十五年の八日、静岡県内各地域の母親大会連絡会が県内十カ所で、ピースウオークや集会などをおこないました。十一日までに県内計十八地域で行動する予定です。

 静岡市の同会はメンバー約二十人が八日昼、市内繁華街で宣伝。戦前の母親の姿を模したかっぽう着姿に「子どもたちに平和を」「戦争はイヤ」のたすきを掛けて「赤紙(召集令状)」ビラを配りました。

 酒井美奈子・同会事務局長らが「一銭五厘の『赤紙』一枚で愛する息子や恋人、夫が戦争に駆り出された、あの戦争を繰り返してはなりません」「国策に黙って従う人間をつくる教育基本法の改悪をやめさせましょう」と訴えました。

 富士市の女性がビラを受け取り「息子を戦争にとられたくありません。この『赤紙』ビラを家に持ち帰って家族で話し合いたい」とのべました。

 

新潟

 新潟県母親大会連絡会と日本共産党県委員会は八日、新潟市で街頭宣伝をしました。

 万代シティで宣伝した母親大会連絡会は、タペストリーや横断幕を掲げ、憲法・教育基本法改悪反対を訴える「赤紙(召集令状)」ビラを配布。「十二月八日は日本が第二次世界大戦に突入した日です。子どもたちに笑顔と希望あふれる社会を手渡すために力を合わせましょう」と呼びかけました。

 古町十字路では、党県委員会の小日向昭一委員長、武田勝利参院選挙区候補らが宣伝。自民党など侵略戦争を正当化する逆流を批判し、侵略戦争に命がけで反対し続けた日本共産党として、戦争責任問題で逆流を許さない決意を述べました。

 

石川

 石川県母親大会連絡会と新日本婦人の会石川県本部は八日、金沢市香林坊のデパート前で、戦前の召集令状「赤紙」を刷り込んだビラを配って、反戦平和を訴え、注目されました。

 橋本千佳子・同県本部会長、和田洋子・同連絡会事務局長ら十五人が参加し、着物にもんぺをはいて、かっぽう着姿で訴えました。

 寺中富士子さんは少女時代を振り返り、「六十五年前の十二月八日、臨時ニュースで日本が戦争に突入したことを聞きました。父や兄が戦争にかりだされ、母が泣くこともできなかった。あのようなことを絶対許すことはできません」と述べて、戦争反対を訴えました。

 升きよみ・党金沢市議は「あの侵略戦争を風化させてはいけません。戦争ができる国にしないために、憲法を守り、教育基本法を守りましょう」と訴えました。

(2006年12月09日,「赤旗」)

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再び戦争の道踏み出さない/女性50人が「赤紙」配布/平和団体など開戦65周年

宣伝

 太平洋戦争開戦六十五周年の八日、道内各地では多くの平和団体や市民・女性団体、日本共産党が、憲法・教育基本法の改悪を許さない、再び戦争の道に踏み出さないと、宣伝行動にとりくみました。

 日中から冷え込んだ札幌市中央区の三越前では、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟道本部・札幌支部の人たちが宣伝・署名行動。アッツ島で「玉砕」(全滅)した将兵二千五百五十三人の遺骨を迎える札幌市民の写真を拡大して示し、「再び『戦争への道』を繰り返してよいのでしょうか」と問いかけました。

 札幌支部女性部の中出玉枝さん(72)は「イラク戦争を見るとき、母として胸を締め付けられる。戦争に正しい戦争はない。戦争の歴史を二度と繰り返さないため、尊い犠牲の上にできた憲法を守りましょう」と呼びかけました。日本共産党の小田一郎道議候補、守屋敬正国民救援会道本部会長らも代わる代わるマイクを握り、訴えました。

 ◇

 中央区のパルコ前では「自衛隊の海外派兵反対!憲法の平和原則を守る女性連絡会」や、北海道母親大会連絡会の女性たちが宣伝。道母親連絡会の奈良岡文枝会長や、婦人民主クラブ札幌支部の三浦佳代子支部長らが「これが、父や夫、恋人を戦争に連れていった『赤紙』です。母親、女性が手をつなぎ、平和憲法を守れと声をあげていきましょう」と声をかけ、女性五十人が赤い紙に印刷した「臨時召集令状」(いわゆる赤紙)八百枚を配りました。

 若い女性や幼子を抱いた夫婦らが受け取っていました。道平和婦人会の石川一美会長は「開戦のとき二歳でした。防空壕(ごう)で震えた日々を忘れることができません。憲法、教育基本法を無傷で子どもたちに手渡しましょう」と呼びかけました。道労連女性部の目黒美雪事務局長(40)は「女性の中から命は生まれます。命を守ることにこだわる女性だからこそ、手をつないで戦争を許さないためにがんばりましょう」と訴えました。

 ◇

 道高齢者等九条の会連絡会、札幌北区年輪憲法九条を守る会も同じ場所で宣伝しました。高齢者九条の会の渡部務代表、憲法改悪反対運動推進センターの大地巖事務局長らが「苦い経験を繰り返してはならない」とマイクを握りました。

 北区年輪九条の会の、くわ山弥壽男代表は「おじはガダルカナルで戦死しました。人が生きていくうえで必要最小限の決まりは人を殺さない、うそをつかないということ。平和憲法をつくり、戦後六十年外国で人を殺さずにすんだ。偉大な国際貢献です」と呼びかけました。

 

教基法を守らねば/はたやま候補ら

 日本共産党北海道委員会は八日朝、太平洋戦争開戦の日にあたっての宣伝をおこないました。

 はたやま和也参院選挙区候補は、「多くの人が犠牲になった太平洋戦争に何の反省もなく、戦争への人づくりを進めるため、教育基本法を変えようとしていることに多くの人が危ぐをいだいている」「戦争がどんなに悲惨なものであるかを直接戦争体験した人から聞いている。どんなことがあっても戦争への道をすすませないために平和を願うみなさんと力を合わせたい」と訴えました。

 宮内聡党国会議員団道事務所長は、「アジアや日本の多くの人の犠牲の上に立って日本国憲法や教育基本法が生まれた。いま自民党や公明党によってひどい政治が行われている。いまこそ被爆国である日本が戦争の反省にたってどういう国をつくるのかを考えるとき。共産党は侵略戦争に命がけで反対してきた政党。来年の選挙で大きくしてほしい」と強調しました。

 雪がちらつくなか足早に急ぐ人など、党道委員会の勤務員が配るビラを受け取っていました。

(2006年12月09日,「赤旗」)

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横浜事件/再審控訴審が結審/東京高裁、実体審理に入らず

 治安維持法による太平洋戦争中の大規模言論弾圧事件、「横浜事件」の再審控訴審の第二回公判が七日、東京高裁で開かれ、阿部文洋裁判長は、実体審理に入らないまま結審を宣言しました。判決は来年一月十九日。

 阿部裁判長は先月九日の初公判で、実体審理を求める弁護側の主張を無視する形でいったんは結審を宣言。弁護側の抗議で今公判での弁護側意見陳述を認めていたもの。

 同日の公判では、弁護側は八人の弁護士が陳述し、「再審の理念・目的は無辜(むこ)の救済」であり、「(治安維持法犠牲者は)いまだに何ら救済されておらず、無罪判決によってしか名誉回復ははかれない」と訴えました。

 さらに、治安維持法の廃止と大赦を理由に「免訴」判決しかありえないとする再審一審判決と検察の主張を、「一般刑事裁判と再審の違いを見ないもの」と批判。「国民の健全な常識では無罪判決しかない」「治安維持法の乱用には、特高(特別高等警察)だけでなく、裁判所や検察庁も無責任ではない」などと指摘し、裁判長に「再考」を促しました。

 阿部裁判長は、元被告の一人で元『中央公論』編集者の故木村亨さんの妻、まきさんの意見陳述や意見書の提出をことごとく拒否しました。

 傍聴した小田中聰樹・東北大学名誉教授は「機械的な対応で、とても生身の被告を相手に裁判しているとは思えない」と語りました。

( 2006年12月08日,「赤旗」)

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国は謝罪と賠償を/治維法国賠同盟長崎県本部が大会

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟長崎県本部は十一月二十八日、同県大村市で第十六回大会を開きました。長崎、佐世保、諫早、大村の各市から代表十五人が参加しました。
 大会は、ビデオ「郷土の先輩を偲ぶ」の上映で始まり、この間に亡くなった先輩同盟員への黙とうをおこないました。
 県本部の吉田次雄会長は、レッドパージ犠牲者が県弁護士会に人権救済を申し立てていることを報告。「祖父・岸信介を誇りに育ったのが安倍晋三氏。教育基本法改悪と憲法改悪に突き進む安倍内閣に『五十万署名』でこたえ、同盟の役割を果たそう」とあいさつしました。
 大会では同県本部の田中實理事が、「長崎県における特高警察」と題して講演。戦前の内務省や県警資料などに基づき、当時の暗黒政治の実態を明らかにしました。
 松田雅武事務局長は一年間の経過報告と活動方針を提案。討論のあと「治安維持法犠牲者への『謝罪と賠償』を求める国会請願五十万署名の推進」「歴史を語り継ぐ活動」「会員拡大」「財政強化」の四つの方針を確認しました。
 国民救援会長崎県本部の井上慶子事務局長が激励あいさつ。同盟中央のメッセージが紹介されました。
 大会では県本部会長に吉田次雄氏、事務局長に松田雅武氏を再任。副会長、理事など新しい役員を選出しました。

(2006年12月02日,「赤旗」)

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レッドパージ謝罪と補償を/山口

 山口県レッドパージ反対同盟準備会(立野正美代表)は二十五日、元日本共産党参院議員の吉岡吉典さんを迎え、山口市の日本共産党県委員会事務所で学習会を開き、三十人が参加しました。
 立野代表は「アメリカ占領軍と日本政府によって行われたレッドパージから五十七年が経過した。しかし、政府はいまだに謝罪も補償もしていない。レッドパージは国家的犯罪として許すことはできないものであり、犠牲者の名誉回復のために運動を強めていこう」とあいさつしました。
 吉岡氏は「レッドパージ犠牲者の名誉回復と反共主義とのたたかい」と題して講演。「共産党員や支持者を国家の破壊者としたまま、国として何の謝罪もしていないこと、アメリカの権力によって強行されたことを許すことはできない」とのべ、レッドパージの歴史的位置付けや、大戦前の反共主義が戦後も貫かれたことなどを紹介。
 そのうえで「治安維持法犠牲者の救済と同じように、レッドパージ犠牲者の名誉を回復する救済をしなければならない」と強調しました。
 準備会としては、今後も、レッドパージ犠牲者の名誉回復と国家賠償を内容とする特別法の制定を求める請願活動を強め、広く署名を呼びかけていくとしています。
(2006年11月28日,「赤旗」)

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活動家の墓合葬追悼式/奈良

 日本共産党奈良県委員会活動家の墓第十四回合葬追悼式が十八日、生駒郡平群町にある星ノ尾墓地の同県委員会の墓の前でおこなわれました。合葬者の遺族ら五十六人が出席しました。
 今年、合葬されたのは十人の党員と家族です。このなかには、戦前の治安維持法犠牲者である青木知恵子さん(七月八日没、享年九十四歳)、金本清さん(七月三十日没、同八十九歳)の二人が含まれています。奈良県内で同犠牲者の生存者は香芝市の石垣スエノさんと斑鳩町の青木康次さんの二人となりました。
 合葬追悼式では、沢田博党県委員長が「今、周産期医療の問題でも、部落解放同盟幹部による不正事件や同和不正問題でもかつてない状況が生まれ、日本共産党の役割が光っています。国政でも県政でも共産党の出番の情勢です。合葬者のみなさんの志を受け継ぎ、来年の二つの選挙で勝利するため決意新たにたたかいぬきます」とあいさつ。遺族を代表して四方豪さんがあいさつし、全員が献花をして、「ふるさと」を合唱して先達をしのびました。
(2006年11月23日,「赤旗」)

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糸数さん支援決議/治維法国賠同盟女性部

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟女性部は十二、十三の両日、静岡県熱海市で第十七回全国女性交流集会を開きました。沖縄県など全国から七十五人が参加し、憲法改悪と戦争への道を許さない決意を固め合いました。
 集会は、糸数けいこ沖縄県知事候補支援のメッセージを決議。沖縄県から参加した、故瀬長亀次郎氏(元沖縄人民党委員長、元日本共産党副委員長)の二女、内村千尋さんにカンパとメッセージを託しました。
 集会では、反動的な政治をストップさせる国民的なたたかいの先頭に立とうと、各地の運動を交流しました。
( 2006年11月15日「赤旗」)

初代党道委員長の武内清/没後60周年で講演会/函館

 日本共産党函館地区委員会はこのほど、函館市内で、戦後、日本共産党北海道委員会の初代の委員長をつとめた、武内清の没後六十周年記念講演会を開催しました。講演会にさきだって、市内の高龍寺で墓前祭が行われました。
 講演会では宮田汎さん(治安維持法国家賠償要求同盟道本部事務局次長)が豊富な資料を紹介しながら、武内清が戦前戦後、党活動に生き生きと奮闘する姿を話しました。
 武内清は一九〇二年に函館で生まれ、二五年の函館の水電争議(現在の市電)や二七年の磯野争議などで中心的な役割を発揮し、勝利に導きました。その後、活動の舞台を小樽に移し、労働者の要求をとりあげ精力的にたたかい抜きました。
 宮田さんは、函館は武内清が指導して北海道で初めて党支部が結成された地域であることなどを報告、小林多喜二との交流なども紹介し、武内清の戦前の活動をスライドも交えてくわしく説明しました。
 また、宮田さんは、武内清が三六年に全評第三回大会に出席し「ファッショ反対人民戦線確立に関する件」を提出するなど、労働組合運動でも平和の問題でも、時の天皇制政府を恐れず、たたかった姿を紹介しました。
 参加者からは、「よく調査している」「武内清がこんなに戦前から奮闘していたとは驚いた」「戦前、函館で党支部をつくった党員の娘さんとうちの妻が一緒に育ちました」などの声も寄せられました。
(2006年11月23日,

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教基法改悪阻止へ全力/治安維持法同盟釧路支部が総会

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟釧路支部はこのほど、第十七回総会を開きました。
 鈴木義澄支部長が報告と運動方針を報告し、「教育基本法改悪阻止の運動を急いで盛り上げ」ることを確認しました。
 新役員は、支部長に鈴木義澄氏(再)、副支部長に安達政敏氏(新)、事務局長に大友勝紘氏(再)に決まりました。
(2006年10月25日,「赤旗」)

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(福井)治維法同盟県本部が総会

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟福井県本部はこのほど、第十九回総会を越前市で開きました。
 吉田一夫会長はあいさつで、「安倍新内閣は改憲派を多数入閣させ、『戦争する国』へと急速に進もうとしています。平和を願う人たちと協力し、憲法改悪を許さないたたかいに全力をあげるとともに、国賠要求署名など、同盟独自のたたかいを力強く発展させよう」と呼びかけました。
 総会は、同署名の目標とする千五百人分の達成へ全会員が集めることや、百団体から署名を集めることを決めました。
 吉田一夫会長、上野寿雄、時岡浩両副会長、村井慶三事務局長が再選されました。

(2006年10月21日,「赤旗」) 

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(熊本)教基法改悪に反対/治維法国賠同盟県本部が総会

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟熊本県本部(梶原定義会長)の二〇〇六年度総会が十四日、熊本市の大江市民センターで開かれました。
 総会では、安倍内閣が五年以内の憲法改悪を公約するなど、より反動的で危険な道をめざしていることを批判。「ふたたび戦争と暗黒政治を許さない」との立場を堅持し、九条改悪反対、共謀罪制定反対、教育基本法改悪反対のたたかいとともに「治安維持法犠牲者の国家賠償法制定」の運動を前進させるため、署名行動や議会要請活動を強めることなどを決めました。
 また、戦前、中国で反戦活動を進め、戦後も、熊本で反戦平和、民主主義のために活躍した日本共産党の故・西里竜夫名誉県委員長の「日中友好顕彰碑」建設の運動をはじめることも決めました。
 総会に先立っては、治安維持法犠牲者同盟中央本部副会長で民衆史研究者の柳河瀬精氏が「治安維持法と今日の課題」と題して特別講演。戦前の特高官僚が、戦後も国政の中枢に残っただけでなく、熊本でも知事や、副知事などとして県政をゆがめてきたことを明らかにしました。(2006年10月18日,「赤旗」)

治安維持法国家賠償要求同盟、初訪韓/市民団体と交流

 戦前の治安維持法による弾圧の犠牲者らでつくる治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟が十二日から十六日までの五日間の日程で韓国を初めて訪問しました。四十一人が参加しました。
 団員らは十三日午前、天安市の独立記念館を訪問し、日本の植民地支配の圧政、三・一独立運動やそれへの弾圧・拷問の様子などの展示を見学。日本軍「慰安婦」被害者が生活するナヌムの家(広州郡、十人が居住)を訪れ、二人の被害者と交流しました。
 同日午後には、「慰安婦」問題にとりくむ韓国挺身隊問題対策協議会の事務所を訪れ、共同代表の申〇秀(シン・へス)さんと交流しました。
 治維法同盟は、一九九七年から毎年、ジュネーブの国連人権委員会に代表を派遣し、治安維持法犠牲者への謝罪と賠償を日本政府が行うよう訴えてきました。申さんも国連人権委員会で、日本政府による「慰安婦」への謝罪と賠償を求め続けてきました。
 申さんは、「『慰安婦』のための戦争と女性人権博物館」を建設するために努力していると活動を紹介。訪問団の針谷宏一団長は、「私たちの目的である、日本の戦争犯罪への謝罪と賠償を求めるたたかいと、『慰安婦』への謝罪と補償を求めるたたかいは共通したものです。ともに連帯してたたかいましょう」と述べました。
 十四日には、朝鮮独立のためにたたかった独立運動家が拷問・処刑されたソウル市内の西大門(ソデムン)刑務所歴史館や、朝鮮語で書いた詩が治安維持法違反とされ、福岡の刑務所で獄死した詩人・尹東柱(ユン・ドンジュ)の詩碑などを見学。市民団体「国家保安法廃止の市民のつどい」と懇談しました。
 韓国側からは大学教授、神父、弁護士、民主労働党の活動家など九人が参加。同法は、米軍政下の一九四八年につくられ、社会主義者や進歩勢力の弾圧のためにつくられた法律。翌四九年には百三十二団体が解散させられ、十一万人が逮捕・投獄されたといいます。
 懇談では、日本の治維法同盟と韓国の国家保安法廃止の運動は「同じ道をめざすたたかい」であり、「自由と銃のない東アジア・世界をめざして共にたたかう」ことを確認しました。
 (国際人権活動日本委員会・吉田好一)( 2006年10月18日,「赤旗」)

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『わが青春の自画像』/宮城の大川芳夫さん(94)/治安維持法の時代語る

 仙台市青葉区在住の大川芳夫さんは、九十四歳。治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟宮城県本部会長として元気に活動しています。このほど、戦前の活動をふりかえった『わが青春の自画像―治安維持法の時代を生きて―』を出版しました。
 大川さんは宮城県石巻市(旧桃生郡飯野川町)の生まれ。旧制石巻中学から旧制二高(現在の東北大学)に入り、社会科学研究会を通して共産青年同盟(民主青年同盟の前身)に加盟しました。
 二高入学翌年の一九三一年九月に「満州事変」が起き、日本は中国への侵略戦争を開始。四五年八月の敗戦まで長い戦争が続きます。
 戦争反対や民主主義を守る運動、思想は治安維持法によって弾圧されました。大川さんは三二年四月、新入生に自治学生会への加入を呼びかけるビラを配布して検挙され、無期停学処分になりました。三三年には共産青年同盟の加盟が発覚し、退学処分となりました。同年二月、共産党員で作家の小林多喜二が虐殺され、三月には日本が国際連盟を脱退するという暗黒の時代でした。
 「当時の天皇制政府は、中国、朝鮮への侵略と植民地化を強める一方、国民を無権利状態にし、戦争への批判は徹底的に弾圧しました。その実行部隊が特高警察でした」と語る大川さん。退学処分後も特高警察の監視が続きました。
 治安維持法による犠牲者は、旧司法省の資料だけでも検挙・送検者数は七万五千人以上、逮捕者は数十万人にのぼるといいます。虐殺されたり、死に追いこまれた人は千七百人になります。治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟は、国家による謝罪と賠償を要求していますが、今も政府は犠牲者への謝罪、賠償を拒否しています。
 憲法九条の改変や、治安維持法の現代版といわれる共謀罪の法制定が声高に叫ばれる情勢について、「私の青年期の一九三〇年代に似通ったところがある。このままでは、また戦争をする国になりかねない」と危機感を語る大川さん。『わが青春の自画像』の出版は、戦前の日本がどんな国だったのか知ってほしかったからだといいます。
 この本では、真理と学問の自由を求めた二高生の姿、石母田正(歴史学者)、扇谷正造(『週刊朝日』編集長)、石巻中学の風野新一郎先生など、多くの人との交流、思い出が記されています。
 治安維持法国賠同盟宮城県本部会長を務めるかたわら、地域で老人クラブの活動を続ける大川さん。健康で活動する秘けつは、「正しく食事をし、七時間以上の睡眠をとる。適度の労働をし、ストレスをためないこと」だといいます。これからも家族や友人、知人の協力で、平和と民主主義のために働きたいと語りました。
     ◇
 『わが青春の自画像―治安維持法の時代を生きて―』は頒価千五百円。仙台市のみやぎ書房(022・263・8220)で扱っています。(2006年10月13日,「赤旗」)

(富山)アジアの平和願い集う/「満州事変」風化させない/75周年を記念

 アジアと世界の平和・友好を考える9・18「満州事変」七十五周年のつどいが十八日、富山市内で開かれました。主催は日中友好協会富山支部、県歴史教育者協議会、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟県本部、県AALA連帯委員会、安保破棄・諸要求貫徹県実行委員会。
 歴教協、AALA、日中友好協会が八月に訪中した、高教組の北山功臣氏が報告しました。北山氏は、日本の侵略戦争を伝える南京大虐殺記念館の見学や華東師範大学での中学校歴史教員と交流したことなどを報告。「九月十八日は日本にとって忘れてはならない日。七十五周年で風化させてはいけないと強く感じた」と感想をのべました。
 歴教協の松浦晴芳氏は、「戦前の国家神道と教育から靖国問題、教育基本法を考える」と題して話しました。「過去の戦争責任としっかり向き合い、教育基本法、憲法の改悪を許さない運動を」と呼びかけました。
 映画「日中戦争」も上映しました。(2006年09月21日,「赤旗」)

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敬老の日前に高齢党員祝う/元気に活動、来年の選挙も/党新潟県委

 日本共産党新潟県委員会は「敬老の日」にあたり、今年も八十歳を迎えた党員と八十歳以上の新入党員の長寿を祝い、長年の労をねぎらって記念品とお祝い文を届けました。今年の対象は七十四人。小日向昭一県委員長が十四日、八十歳になった新潟市の小林与蔵さんを訪ねました。
 小林さんは、元党中央委員で一九八二年から九〇年まで新潟県委員長。電化青海工場の機械運転工だった二十二歳のときに入党。レッドパージを経て党専従になり、五一年には当時の不当な「占領政策違反」容疑で検挙・勾留されましたが、黙秘を貫き不起訴を勝ち取りました。六八年に県常任委員になるまで、上越地区などで指導にあたりました。
 小林さんは今、居住支部で綱領の講師も引き受け、まだまだ元気はつらつ。先ごろ、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟県本部会長に就任しました。「八十歳を超えてなお配達・集金や選挙でもがんばっている人が多いね。天下分け目≠フ来年のいっせい地方・参院選前に、ようやく(元気な八十歳の)仲間入りができましたよ」と笑顔いっぱいで語っていました。(2006年09月16日,「赤旗」)

(岩手)反戦の志受け継ぐ/作家鶴彬を語る会結成

 反戦川柳に命をかけた作家として知られる鶴彬(つる・あきら)の志と活動を語り合い、学び合うネットワークをつくろうと、没後六十九年の命日にあたる十四日、「鶴彬を語る盛岡の会」が盛岡市で結成されました。労働組合や民主団体から二十人が参加しました。
 鶴彬は「手と足をもいだ丸太にしてかへし」などの川柳作品で、戦前の軍国主義体制とたたかい抜きました。治安維持法違反で逮捕され、一九三八年に二十九歳八カ月で獄中病死。墓は同市の光照寺の墓地にあります。
 結成総会では、@毎年の命日には鶴彬の顕彰会(墓前祭)や語る会をするA歴史散歩などで鶴彬の墓や句碑を案内するB鶴彬没後七十年の来年や生誕百年の再来年には、共同して記念行事に取り組む―ことを決定。牛山靖夫会長(治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟岩手県本部事務局長)などの役員を選出しました。
 参加者からは「鶴彬が啄木を尊敬して研究していたのを知り、興味を持った」「私も詩を書いているが、反戦への思いなどを勉強させてほしい」との声が出されました。
 総会後の顕彰会では、三十人が鶴彬の墓前を訪れ、焼香と合掌をしました。「無念なり その思いいま われら継ぐ」と献句した人もいました。(2006年09月16日,「赤旗」)

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(山口)大企業、米国追随変えよう/治維法国賠同盟が中国ブロック会議

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟は十二、十三の両日、同中央本部の針谷宏一事務局長を迎え、山口県萩市の萩たなかホテルで中国ブロック会議を開き、中国五県から五十人が参加して、交流を深めました。
 山口県本部の林洋武会長は「昨日は9・11同時テロが起きた日でしたが、あれから五年、世界も日本も変わった。日本では、小泉内閣により、右よりの風潮が強くなってきた。警戒を強めなければならない。運動を前進させるために、今日と明日は大いに交流しよう」とあいさつしました。
 針谷事務局長は「小泉内閣は、大企業いいなり、アメリカべったりの政治をごり押しにすすめてきた。しかし、思うようにすすんでいない。国民の反撃が始まってきているからだ」と指摘。「同盟のはたす役割はますます重要になっている。支部活動の強化をどうしたらよいか、議論を深めてほしい」と提案しました。
 治安維持法の犠牲となり若くして命を落とした田中サガヨさんの生涯を日本共産党の元山口県豊田町議の岡藤和代さんが、伊藤千代子さんの生涯を鳥取県本部の女性部が紹介しました。
 ブロック会議では、各県からの活動報告があり、二日間の熱心な討論になりました。

(2006年09月14日,「赤旗」)

反戦川柳に命かけた鶴彬

 九月十四日は反戦川柳にいのちをかけた鶴彬(つる あきら)の没後六十九年の命日です。この日、「鶴彬を語る盛岡の会」を結成し、顕彰会をもつことにしています。
 鶴彬は一九〇九年(明治四十二年)一月一日、石川県の生まれですが、墓は盛岡市本町通りの光照寺の墓地にあるからです。
 代表句「手と足をもいだ丸太にしてかへし」の句碑も岩手山をあおぐ観音墓地に建っています。(写真)
 碑には「昭和初期、軍国主義体制に反対し、平和を希求する川柳作品を発表し続けた。治安維持法違反で捕らわれたが、最後まで戦争反対を叫び、一九三八年(昭和十三年)九月十四日、獄中病死」とあります。
川柳は武器
 鶴彬は十六歳で川柳をはじめ、十九歳でナップ(全日本無産者芸術連盟高松支部)をつくり、プロレタリア川柳を主唱します。二十一歳で金沢歩兵七連隊に入営し、そこで反戦活動をしたため、治安維持法違反で懲役二年の刑をうけます。
 その後も「川柳は一つの武器である」と「ざん壕で読む妹を売る手紙」「胎内の動きを知るころ骨がつき」「枯れ芝よ!団結をして春を待つ」などの反戦川柳をつくり続けます。
 このため一九三七年、再び治安維持法違反で検挙され、翌年、赤痢にかかり絶命します。遺骨は盛岡で染色業をしていた兄、孝雄が引き取り、特高警察が監視するなかで葬りました。
 戦後、鶴彬の全作品の収集につとめ、全集を編集した人に一叩人(いっこうじん=命尾小太郎)がいます。一叩人が墓を探しあてたのは、一九七六年のことでした。兄孝雄の未亡人多鶴さんは「一叩人さんは、『ここに眠っていたのか。十年探した。十年探したんだ』と涙をうかべていた」と語っています。
 こうして鶴彬の墓を知った県の川柳界では一九八二年に句碑を建立し、毎年鶴彬祭をおこなっています。
墓前に花を
 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟が岩手にできて十五年、私たちも「もりおか歴史散歩」で鶴彬の墓の案内を続けてきました。
 また一九九八年に一叩人の『鶴彬全集』の増補改訂版を出版した沢地久枝さんが、一昨年、「平和憲法・9条をまもる岩手のつどい」で講演し、鶴彬についても語ったことから、さらに多くの人たちが鶴彬を知るようになりました。
 そこで、ことしは「三・一五事件」のあった三月十五日に「鶴彬の墓前に花を献(ささ)げよう」という集いをもちました。
 墓前に立つと、だれもが実名の「喜多一二」が「多喜二」の名前とよく似ているばかりか、二人とも二十九歳九カ月の若さで治安維持法によって絶命したことにつよく打たれます。
 しかも鶴彬は十八歳のとき「失職すると啄木が兄のやうに思われます」と仲間に手紙を書いており、「井上剣花坊と石川啄木」という未完の評論もあります。
 鶴彬には「暁をいだいて闇にゐる蕾(つぼみ)」の句があります。墓はなにも語りませんが、それだけにその志と活動を忘れないで語りつぐ、蕾を大輪の花に咲かせる、それがいまを生きる私たちのつとめだと思います。
 (牛山靖夫・南部三閉伊一揆を語る会事務局長)( 2006年09月13日,「赤旗」)

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(長崎、大分)治維法国賠同盟、非戦を訴え

長崎
 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟長崎県本部(吉田次雄会長)は十五日、JR長崎駅前周辺で、「8・15は終戦記念日―二度と繰り返させてはなりません『戦争への道』」と呼びかけるビラを配りました。
 ビラは、「日本をアメリカいいなりの戦争する国にしていいのでしょうか」と問いかけ、憲法と教育基本法を守ろうと訴えています。墓参りの花を抱えながらビラを受け取る人もいました。
 ビラを手にした市民や観光客らは、「終戦の日ですね。がんばってください」「きょうは私の誕生日、六十七歳です。父は戦死、祖母のもとで育てられた。戦争はもうイヤですね」と話しました。熱心にビラを読んでいる若い人の姿もみられました。
大分
 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟大分県本部(立川義人会長)は十五日、大分市トキハデパート前で「二度とくりかえさせてはなりません『戦争への道』」のビラを配りました。
 同盟の全国いっせい行動として行ったものです。この日、小泉首相が靖国参拝を強行したことに怒る市民に「戦争中、戦争に反対し、治安維持法による拷問・虐殺などの弾圧を受けた犠牲者への政府の謝罪を求め、再び戦争と暗黒政治を許すなとたたかう同盟です。戦争への道を阻止するため憲法九条と教育基本法を守りましょう」と訴え、道行く人にビラを手渡しました。
 子ども連れの母親は「戦争はいやです。この子を戦争にやりたくありません」といってビラを受け取りました。
(2006年08月19日,「赤旗」)

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治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟山梨県本部の新事務局長高取国勝さん(63)甲府市

国の犯罪、風化させない
 先日の総会で、十八年間事務局長を務めた小川仁さん(80)=甲府市=からバトンを受けました。
 「老後というには早いし、定年後の人生をどう生きていくか考えていました」「大先輩ばかりで緊張しますが、歴史を引き戻すような動きが強まる今、役目が果たせるならと引き受けました」
 県同盟は、総会を再建(一九八八年)以来最高の会員数で迎えました。
 国に、治安維持法が悪法であったことを認めさせ、その犠牲者への謝罪と賠償を求めて粘り強くたたかってきました。
 「同盟のフルネームを見て『何をする会なの?』なんていう若い人も多いんです」と笑いながら、「たった六十年前に、政府によって筆舌に尽くしがたい拷問がまかり通っていたことが知らされていない」「戦前・戦中の重大な犯罪、国の誤りを風化させるわけにいきません」と意気込みを語ります。
 静岡大学農学部で林学を学び、山梨県庁林務部に七年間勤務。日本共産党県委員会の農民部などで活動したあと、定年までの八年間は梨商連(山梨県商工団体連合会)の事務局長を務めました。
 「この夏、多くの人が戦争や被爆の体験を語り出し、NHKの『純情きらり』も注目されています」「治安維持法の再来といわれる『共謀罪』法案は国民の世論できっぱり廃案にさせなければ」と力がこもりました。

(2006年08月19日,「赤旗」)

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戦争と暗黒政治繰り返すな/秋田で治維法国賠同盟行動

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟秋田県本部と県内の八支部は十五日、「再び戦争と暗黒政治を許さない八・一五いっせい宣伝行動」にとりくみました。
 秋田、大曲仙北、湯沢雄勝、本荘由利の四支部が宣伝カーを出し、駅頭や商店街、住宅団地などで「二度とくりかえさせてはなりません戦争への道」のビラを配布しながら訴えました。
 秋田支部は住宅団地で七人がビラを配り、近江谷昭二郎県本部会長が訴えた後、秋田市内で宣伝をしました。
 大曲仙北支部は、大仙市の「成人式」会場前で十一人で参加者にビラを配布。湯沢雄勝支部は、日本共産党湯沢市議団の三人をふくむ十一人が市内四カ所で訴え、ビラの配布をしました。本荘由利支部も、宣伝カーで駅頭や市内商店街で演説をしながらビラ配布をしました。
 この全県いっせい宣伝行動で配布(新聞折り込み含む)したビラは、過去最高の一万八千五十枚となりました。

(2006年08月19日,「赤旗」)

「生活図画事件」の証言を収録/『北海道経済』9月号を発行

 北海道経済研究所はこのほど、『北海道経済』九月号(写真)を発行しました。七月十六日に札幌市でおこなわれた「『生活図画事件』を語る集い」での報告、事件関係者の証言の内容など収録しています。
 一九四一年の生活図画事件について、これまで詳細な調査研究をすすめてきた、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟北海道本部事務局次長・北海道高等学校教職員センター付属教育研究所所長宮田汎氏の「スライド『生活図画事件』のあらまし」と題する報告、および「『生活図画事件』関係者の証言」として、当時弾圧を受けた各氏の証言などを収めています。
 証言は、当時、日高の新冠村元神部小学校の若き教員だった山下懋(つとむ)氏の「紙芝居やさんと一緒に馬車にのせられ連行される」、旭川師範学校五年生だった松本五郎氏の「『因幡の白兎が赤裸になったのは共産主義の啓蒙だろう』と」、同じく旭川師範学校五年生だった菱谷良一氏の「証拠の手紙まで警察署の中でねつ造させられた」などです。
 証言した人々はいずれも八十歳をこえる高齢です。事件関係者は亡くなった人も多く、今回の証言は、大変貴重なものとなっています。
 まだまだ知られていない弾圧事件であり、ぜひ多くの人にこの歴史的事実を記憶にとどめてほしいと、宮田汎氏は訴えています。
 ほかに、河野仁志氏の連載「『精神障害』を抱えて生きる人たち 第十三回 この人たちの言動はおかしい≠フではない」を収録しています。
 ☆頒価五百二十五円、送料六十八円。北海道経済研究所は電話、ファクスとも011(853)9366。

(2006年08月18日,「赤旗」)

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憲法変えてはだめです/首相の靖国参拝の日/民主団体が宣伝/千葉・津田沼/山梨革新懇/川崎連絡会

千葉・津田沼
 全日本年金者組合千葉県本部などが十五日、戦争体験や平和への思いをリレー形式で訴える終戦記念日宣伝をJR津田沼駅前で行いました。ベンチから腰を上げて、核兵器廃絶をめざす署名にきた若者、「友達にも話します」という高校生、「憲法は絶対変えてはだめ」と足を止めた女性、小泉首相の靖国参拝を強く批判する人もいました。
 県や地元の原水爆禁止協議会、新日本婦人の会、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟、平和・民主・革新をすすめる船橋市懇話会、日本共産党などから十五人が参加。マイクで訴える一方、若者に平和の歌を聞かせて対話する参加者や、署名にきた高校生と語り合う参加者もいました。
 宣伝では、七十四歳の男性が「戦時中は二十歳まで生きられないと思っていた。十三歳で終戦を迎え、今まで生きてこられたのは憲法のおかげです」と語りました。
 別の参加者は、同日のテレビ番組に登場した被爆者の元スポーツ選手が、原爆の恐怖を語った話を紹介。「今もイラクやレバノンの子どもたちは同じ思いをしています。日本の憲法が今こそ大事」と訴えました。
 年金者組合県本部の川俣孝雄執行委員長は、東京大空襲で江東区亀戸の級友五十三人のうち五十人を失ったといいます。「戦後、まかないの仕事をしていた母の背中で幼い弟が腹をすかせて泣いていた。母は涙を浮かべることしかできなかった」と話しました。
山梨革新懇が首相に抗議
 平和・民主・革新の日本をめざす山梨の会(山梨革新懇、関本立美代表世話人)は十五日、小泉純一郎首相が同日、靖国神社に参拝したことを抗議する声明を小泉首相などに送付しました。
 声明は、首相の靖国参拝は日本が行った侵略戦争を「自存自衛」のための「正しい戦争」だったとする靖国史観≠ノお墨付きを与え、憲法や教育基本法をかえて「戦争をする国」をめざす勢力と一体になった動きであり、「断じて認められない」と厳しく抗議しています。
 首相の靖国参拝は、憲法が定める政教分離の原則と首相の憲法尊重擁護義務に反し、また「諸国民の平和への願いと世界の流れに逆行する最悪の愚行というべきもの」だと批判。誰が次の首相になっても、靖国参拝をせず、憲法の尊重と擁護義務を守ることを求めています。
川崎連絡会も
 「平和と民主主義を守る川崎連絡会」は十五日の終戦記念日に、川崎駅東口で宣伝行動を行い、小泉首相の靖国参拝に抗議し、憲法改悪に反対するビラを配りました。
 八団体から十八人が参加し、川崎連絡会事務局長の三嶋健弁護士、新婦人川崎みなみ支部の長峰しづ子支部長らが「悲惨な戦争が終わった六十一年目の八月十五日、小泉首相は靖国神社を参拝しました。平和を願う日本国民やアジアの諸国民の声に背を向け、靖国神社を強行参拝した小泉首相に断固抗議します」「自民、公明や民主党などが、戦争する国にするための憲法改悪や教育基本法を変えようとしていることを絶対ゆるすわけにいきません」などと訴えました。
 日本共産党の佐野よしあき市議も参加しました。(2006年08月17日,「赤旗」)

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終戦記念日/憲法、教育基本法ともに守ろう/共産党・平和団体、靖国参拝に抗議/関東各地

 六十一年目の終戦記念日の十五日、日本共産党は、首都圏の各都県で、国会議員候補や県議候補などを先頭に街頭で演説しました。小泉首相の靖国参拝をきびしく批判し、反戦・平和の大切さと、平和を貫く日本共産党の立場を多くの人々に訴えました。
神奈川/はたの参院候補、笠木16区候補
 日本共産党の、はたの君枝参院神奈川選挙区候補(前参院議員)と笠木たかし衆院神奈川16区候補は終戦記念日の十五日、小田急愛甲石田駅前(厚木市、伊勢原市)で演説しました。両氏は、小泉首相の靖国神社参拝を厳しく批判し、憲法九条を守り、アジアと世界の平和・友好に寄与する国づくりを進めようと訴えました。
 はたの氏は「侵略戦争への反省を欠いては、日本は世界のなかで生きていけません」と指摘。自民党と民主党が憲法改悪を競い合っている現状を批判し、「米軍基地強化と憲法・教育基本法の改悪を許さないために、力を合わせましょう」と訴えました。
 笠木氏は「自民、民主党が憲法九条を変えて再び戦争する国にしようとしています。政府・与党は年金を削り、住民税を上げる一方、米軍基地には三兆円も出そうとしている」とのべ、この政治の流れを変えるために日本共産党を大きくしてほしいと呼びかけました。
 バスを待ちながら聞いていた女性(66)は「国のお金は、みんなの暮らしに役立つことに使ってほしい」。厚木市の高橋由美さん(37)は「わが子のためにも九条と教育基本法を残したい。共産党に頑張ってほしい」と期待を寄せました。
千葉/浅野参院候補
 六十一回目の終戦記念日を迎えた十五日、千葉県の日本共産党は、浅野ふみ子参院選挙区候補を先頭に、小泉首相の靖国神社への参拝強行に抗議し、「憲法九条を守れ」と各地で宣伝や署名行動をしました。
 浅野候補は、八千代市で山本陽亮市議、堀口明子市議候補と、千葉市花見川区では小松実県議団長や柳田清市議、盛田真弓市議候補とともにマイクを握りました。
 浅野候補は「四年前に靖国神社の遊就館を見学したが、軍歌が大音響で流され、あの戦争を正しかったと宣伝する姿を目の当たりにしました」と話し、「その間違った戦争観にお墨付きを与える小泉首相の参拝は許せません」と厳しく批判しました。
 そのうえで、小泉首相の靖国神社参拝の背景に、憲法九条を改悪して、日本を再び海外で戦争する国にしようとする危険な動きがある、と指摘した浅野候補は「九条を守れの思いを、侵略戦争に反対した唯一の党、日本共産党に託してください」と呼びかけました。
山梨/花田参院候補
 終戦六十一周年となる十五日、日本共産党の花田仁参院山梨選挙区候補は、甲府市内六カ所でマイクを握り、小泉首相の靖国神社参拝を厳しく批判し、「侵略戦争の正当化を許さず、平和への決意を新たにしましょう」と訴えました。演説には、日本共産党の石原剛、内藤司朗両甲府市議と清水英知同市議候補が参加しました。
 花田氏は、小泉首相の靖国参拝について「(これまでの参拝が)日本外交をゆきづまらせてきたことを全く反省していない」と批判しました。
 憲法を守ろうと「九条の会」が五千を超えて全国に広がっていることを紹介しながら、「憲法と平和を守れの声と運動をさらに大きくしましょう」と呼びかけました。
 訴えを聴いた南アルプス市の飯室義雄さん(65)は「防空壕(ごう)に入ったことくらいしか戦争の覚えはないが、堂々と参拝する姿は、また戦争をするような感じでイヤです」と感想をのべました。甲府市の女性(52)は「(参拝が)公約といっても総選挙の(国民への)公約でもないのに、こだわるのはおかしい」と話していました。
茨城/大内県議
 日本共産党茨城県委員会の田谷武夫委員長と大内くみ子茨城県議は、十五日、終戦記念日にあたっての街頭宣伝を行いました。
 田谷県委員長は、小泉首相の靖国参拝を批判し、この大本には、戦前の侵略戦争を賛美し、正しいとする「靖国史観」があることを指摘し、憲法の立場に立った政治をつくる重要性を訴えました。
 大内県議は、地元紙の記事を引用して、若い人の半数が八月十五日が何の日かわからなくなっていると紹介し、侵略戦争について学ぶことが大事と強調。県内でも百里基地への米軍機訓練移転など危険な動きがあることを指摘しました。
 昼からは水戸駅北口で茨城革新懇、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟茨城県本部の駅頭宣伝に合流。「二度とくりかえさせてはなりません『戦争への道』」とのチラシを配りながら、小泉首相の靖国参拝を批判し、戦争をしない日本を守るために、憲法と教育基本法が生きる日本をつくろうとよびかけました。
 十代の青年が「戦争はいやだ。チラシをよく読みます」と語っていました。
栃木/野村県議候補
 栃木県内の日本共産党県委員会と全地区委員会は十五日、木塚孟県委員長を先頭に地方議員や同候補者が各地で宣伝しました。宇都宮市の二荒山神社前では、野村せつ子県議候補、荒川恒男、福田久美子両市議、たなべ明男市政対策委員長が訴えに立ちました。
 野村候補は、「靖国神社は侵略戦争を肯定・美化する場です」と指摘したうえで、小泉首相の参拝について、「『あとは野となれ山となれ』という日本外交の姿勢を世界に示したもの」と厳しく批判。侵略戦争反対を貫いてきた日本共産党の歴史にふれながら、「憲法九条を無くして戦争する国づくりに向かう動きに対して全力でたたかう」と決意をのべました。
 演説を聞いていた女性(71)は「靖国参拝にこだわる首相の真意がわからない。公式参拝の理由を国民に示す必要がある。説明できない理由があるとしか思えない」と話しました。男性(50)は「中国や韓国の人たちの感情を考えず、自分のことだけを考えるわがままな人だ。国際社会での日本外交をメチャクチャにした」といいました。
埼玉/塩川衆院議員、あやべ参院候補
 日本共産党埼玉県委員会は十五日、終戦記念日の街頭宣伝を、さいたま市内の三カ所で実施しました。塩川鉄也衆院議員、あやべ澄子参院埼玉選挙区候補らが、靖国神社に参拝した小泉首相を批判しました。
 塩川衆院議員は、「過去の日本が行った侵略戦争と植民地支配はすべて正しいと主張する靖国神社を一国の首相が訪問することは、『あの戦争は正しかった』と宣言するに等しい行為。戦没者が報われないだけでなく、戦争への無反省を世界に宣言し、国連を中心とした国際秩序をおおもとから崩すことにつながります」とのべました。
 あやべ候補は、政府・与党や民主党が進めようとしている憲法と教育基本法の改定のねらいが、日本を海外で戦争のできる国に変えることと、戦争できる国を支える人づくりにあると強調しました。
 宣伝には角靖子県議、山崎章、鳥海敏行、山城屋せきの各さいたま市議が参加しました。
群馬/酒井参院候補
 終戦記念日の十五日、日本共産党群馬県委員会は酒井宏明参院群馬選挙区候補と有馬良一書記長が前橋市内で街頭から訴えました。
 酒井候補は、小泉首相の靖国神社参拝強行に対し強く抗議し、「過去の侵略戦争を肯定し、美化することを使命とする靖国神社への参拝は、これにお墨付きをあたえるもの」と批判。侵略戦争に一貫して反対してきた政党として、憲法を守り生かす決意をのべました。また、格差や貧困の広がりや国民に負担増を強いる政治ときっぱり対決する日本共産党への支援を訴えました。
 早川昌枝、伊藤祐司両県議をはじめ、関口直久県議候補や市町村議員が県内各地の街頭から訴えました。
千葉共同センター
 小泉首相の靖国神社参拝強行に抗議して、憲法改悪反対千葉県共同センターは十五日昼、JR千葉駅前で緊急宣伝を行いました。「侵略戦争を肯定し美化する靖国神社への参拝は、再び戦争へと突き進む道です」と訴えビラを配布、手を伸ばして受け取る通行人が相次ぎました。
 県労働組合連合会の松本悟議長、自治労連県本部の長平弘中央執行委員長、県平和委員会の紙谷敏弘事務局長、日本共産党の浮揚幸裕県委員長が参加しました。松本氏らは「靖国神社はA級戦犯が合祀(ごうし)されているだけでなく、侵略戦争は正しかったと肯定している、戦争の精神的支柱です。首相の参拝は国際秩序に反する暴挙であり、厳しく糾弾します」と宣伝しました。
 小泉内閣が平和憲法や教育基本法の改悪をねらっていること、中国や韓国だけでなく政府与党や財界からも批判の声が上がっていることをあげ、「靖国参拝は日本を再び戦争をする国にしようとする行為」「侵略戦争を反省し、米国一辺倒ではない外交の道を進むべきです」と訴えました。
首相、都知事に抗議/都教組や日中友好協会
 都内の各団体は十五日、小泉純一郎首相、石原慎太郎都知事が終戦記念日に、国内外の強い反対の声を無視して靖国神社を参拝したことに抗議する声明を発表しました。東京都教職員組合は声明で、日本の侵略戦争が「アジア解放」のための「正しい戦争」だったと主張する靖国神社に参拝することは、「侵略戦争賛美の靖国史観に政府や地方自治体の責任者がお墨付きをあたえるもので、『再び戦争の惨禍が起ることのないようにすること』を決意した憲法の理念を真向から踏みにじる行為」と批判。
 また「日の丸・君が代」強制など数々の教育破壊を行っている石原都知事の靖国参拝強行は、「憲法、教育基本法への憎悪と一体」だとし、憲法と教育基本法の改悪のための動きと軌を一にするものだと指摘しました。
 日本中国友好協会東京都連合会は、首相の参拝は「中国をはじめとしたアジア諸国の強い反発と国際社会のさらなる不信を招くとともに、日本外交を孤立させる暴挙」と強く抗議する声明を首相に送付しました。

(2006年08月16日,「赤旗」)

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治維法国賠同盟/過去最高の会員で山梨県本部が総会

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟の山梨県本部は五日、甲府市内で、第十九回総会を開きました。
 総会では、石川さだのさん(故人・同盟県本部前女性部長)の名誉回復を甲府市に求める訴えを支援してきた活動や、憲法改悪や共謀罪新設に反対する一年間のとりくみが報告され、総会を「県同盟再建(一九八七年)以来最高の会員数」で迎えたことが参加者の拍手で確認されました。
 日本共産党の花田仁参院選山梨選挙区候補も参加してあいさつしました。
 討論では「石川さんの生き方に励まされ、後押しされて頑張れた」「石川さんのたたかいはマスコミでも取り上げられ、全国に感動を広げている」「女性部の再建で会員訪問や『女性部だより・お元気ですか』の発行ができて喜ばれている」などの発言がありました。
 総会では、同盟の基本的活動・国家賠償法制定署名の目標が提起され、横浜事件や石川さだの事件など治安維持法事件に今後も取り組んでいくことなどの活動方針を確認し、「『共謀罪』新設法案の廃案を求める」特別決議を採択。会長に田辺敏光氏、副会長に石丸あきじ氏(会長代行)と広嶋喜栄司氏=いずれも再=、事務局長に高取国勝氏(63)=新=など新役員を選出しました。
(2006年08月10日,「赤旗」)

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新潟の解放運動、戦争遺跡の記録/治維法国賠同盟県本部

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟新潟県本部はこのほど、冊子『風雪の大地に刻む―新潟県の解放運動と戦争遺跡』(千円)を発行しました。(写真)
 同冊子は、戦前の新潟県内での「解放運動と戦争遺跡を記録し、県民の共有財産として蓄積していく」ことを目的に編集。遺跡や記念碑を写真入りで紹介しています。
 新潟・佐渡編では、解放運動戦士の碑、治安維持法犠牲者を収容した新潟刑務所、連合軍捕虜収容所、戦争末期の七三一部隊の新潟への移転などを紹介。下越編では、農民運動史に輝く木崎争議、反戦に青春をかけた香川三兄弟、プロレタリア美術運動の先頭に立った矢部友衛、無産者診療所などを掲載しています。
 中越編では、反戦に命をささげた遠藤元治、つづり方教育の師弟顕彰碑・大関松三郎と寒川道夫、原爆模擬爆弾の投下・長岡市などを紹介。上越編では、大逆事件の弁護に力を尽くした平出修の旧居、苦難の道を歩んだプロレタリア歌人山田あき、直江津捕虜収容所平和記念公園、高田カトリック教会への弾圧などを掲載しています。
 問い合わせは同県本部まで。025(285)2242(2006年08月04日,「赤旗」)

日本共産党名誉役員高嶋信敏さんが死去

 日本共産党中央委員会名誉役員、元北海道委員会副委員長で、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟中央本部副会長の高嶋信敏(たかしま・のぶとし)さんは、一日、肺腺がんのため死去しました。八十四歳。
 通夜は三日午後六時から、告別式は四日午前十時三十分から、いずれも八王子市館町三四四の八王子・宝泉寺で。喪主は長女、輿水弥生さん。連絡先は八王子市長房町一五六二の一六の輿水さん宅。
 一九二一年十一月、北海道で生まれました。五〇年日本共産党に入党。五十年党員。
 第十回党大会(六六年)で中央委員候補、第十一回党大会(七〇年)から第十九回党大会(九〇年)まで中央委員。この間、人事部長、統制委員、北海道・東北地方出張所責任者などを歴任。第十九回党大会で中央委員会顧問に、第二十二回党大会(二〇〇〇年)で名誉役員に推薦されました。( 2006年08月02日,「赤旗」)

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治維法国賠同盟秋田県本部、靖国参拝中止を要請

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟秋田県本部(近江谷昭二郎会長)は二十五日、小泉首相の靖国神社参拝に反対し、中止を求める要請書を提出しました。
 要請書は、首相の靖国参拝は、憲法違反の行為であり、過去の日本の侵略戦争を「自存自衛の戦争」「アジア解放の戦争」だと正当化する靖国史観≠ノ政府が公認のお墨付きを与えるものだと指摘しています。
 また犯罪的な侵略戦争を二度と許さないと決意した世界の秩序に挑戦するものと批判し、首相の靖国神社参拝に強く反対するとともに、参拝の中止を求めています。(2006年07月29日,「赤旗」)

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釜石で9条の会準備会/来月9日に結成総会/岩手

 岩手県の釜石文化会館で十四日、第一回「釜石、大槌・九条の会」(仮称)準備会が開かれ、結成よびかけ人など二十五人が参加しました。この日は、六十一年前の終戦の年に連合軍による釜石艦砲射撃が行われた日です。
 主催者あいさつを前川慧一氏がおこない、結成よびかけ人の千田ハルさん(いわて女性・九条の会)らがあいさつ、平和の大切さを訴えました。
 主催団体は、平和・民主・革新の日本をめざす釜石地域の会、釜石地方労働組合連合会、国民救援会釜石支部、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟の四団体。結成総会は、八月九日午後六時三十分から同会場で開かれます。(2006年07月16日,「赤旗」)

首相の靖国参拝に反対/治維法国賠同盟和歌山県本部

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟和歌山県本部はこのほど、常任理事会を開き、小泉首相の靖国神社参拝に反対する決議を行い、同決議文を首相あてに送付しました。
 決議文では、靖国神社参拝が日時に関係なく戦争賛美の靖国史観を肯定し、憲法違反の行為であること、靖国神社は国民や若者を侵略戦争にかりたてた戦争遂行の象徴であることを指摘しています。さらに、かつての治安維持法の再現を許さない決意を表明しています。
(2006年07月14日,「赤旗」)

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治維法国賠同盟山口県本部、総会で方針

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟山口県本部(林洋武会長)は八日、山口市内で総会を開き、県下から十四人が出席、今後一年間の方針を決めました。
 林会長は、この一年間の活動経過を報告し、今後の活動方針として、治安維持法犠牲者の国家賠償法の制定を求める署名を五千人分集めることや、女性部の確立、会員の拡大、「時代(とき)を撃て・多喜二」の上映運動などを提案、出席者全員で確認しました。
 総会では、全員が発言し、「治安維持法を知らない人が増えている。共謀罪の学習とあわせて行ってはどうか」「治安維持法問題は古いとみられているが、これを現代にどう訴えていくか知恵がいる」「会の役員が高齢化してきて、活動が休止している」などの発言がありました。
 新しい役員は、名誉会長に田熊真澄氏を、会長に林洋武氏を、事務局長に大田智美氏を選出しました。

(2006年07月11日,「赤旗」)

治維法国賠同盟道本部/人権守る運動さらに/創立30年で記念講演

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟北海道本部(外尾静子会長)はこのほど、創立三十周年を記念して、札幌市内で講演会とレセプションを開きました。
 同盟は一九七六年四月に北海道支部として発足、治安維持法犠牲者に対する国家賠償を求める署名や国会請願行動をすすめるとともに、小林多喜二、野呂栄太郎はじめ、志なかばで倒れた犠牲者の顕彰活動をすすめてきました。
 最近では、苫小牧中央図書館にある伊藤千代子の手紙公開や生活図画事件の掘りおこしなどを精力的におこなっています。
 記念講演では、小樽商科大学の荻野富士夫教授が「横浜事件と治安維持法」と題して講演。横浜事件再審では、「免訴」の判決がありましたが、戦時下の特高の非道さからしても、無罪であるべきだとのべました。
 レセプションでは、日本共産党道委員会の青山慶二書記長、新日本婦人の会道本部の三国京子さんのあいさつのあと、祝宴の中で各界十四人のスピーチがありました。
 記念行事に先立ち、同盟北海道本部第二十八回大会が開かれ、共謀罪や教育基本法改悪など悪法を廃案にするための新しい運動方針などを決めました。役員改選では、外尾静子会長、前田大蔵副会長を再選し、横山博子元札幌市議を新しい副会長に選出しました。
(2006年07月06日,「赤旗」)

21世紀の世界どう見る/秋田で学習会/治維法国賠同盟

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟秋田県本部(近江谷昭二郎会長)は、社会進歩へ大きな展望をもって活動しようと「二十一世紀の世界をどう見るか」と題する学習会を県内の同盟八支部主催ですすめています。
 十二日には大仙市内の旅館で、前日本共産党県委員長の最上健造さんを講師にむかえました。最上さんは二十一世紀への新たな流れ、体制変革の世界的展望について膨大な資料に基づいて解明し、当面する政治革新にむけ日本共産党と革新勢力を大きく前進させようと呼びかけました。
 参加者からは「目を開かされた」「変革の展望を多くの人に知らせたい」などの声がありました。

(2006年06月16日,「赤旗」)

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「共謀罪」法案阻止へ集会/京都・宇治

 京都府の治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟府南部支部と日本国民救援会宇城久支部がよびかけ、宇治市で八日、「共謀罪」法案阻止をと緊急集会が開かれ、五十人以上が参加しました。
 国民救援会府本部の大平勲会長が、廃案への取り組み強化を呼びかけました。国賠同盟府南部支部の宮城日出年代表が、政党や国会議員への要請、「地域共闘会議」(仮称)をつくるなど、廃案への運動を強めることを提起しました。(2006年06月10日,「赤旗」)

(北海道)佐藤一さん死去

 佐藤 一さん(さとう・はじめ、北海道函館地区直属)3日、すい臓がんのため死去。78歳。通夜は5日午後6時から、告別式は6日午後2時から、いずれも函館市田家町18の1の田家コミュニティーセンターで。喪主は妻、愛子さん。自宅は函館市大川町1の84の203。
 
46年入党。五十年党員。元党道南地区委員長。治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟函館支部長。

( 2006年06月04日,「赤旗」)

改憲、共謀罪を阻もう/治維法同盟が方針/秋田/山形

秋田
 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟秋田県本部は五月二十八日、秋田市文化会館で代議員、評議員四十五人を集めて第十七回定期総会を開きました。
 総会では、憲法・教育基本法改悪、共謀罪阻止への反撃を強め、国民的共同の発展に全力を尽くすことを呼びかけました。
 十一人が発言し、改憲反対で千人を超える対話、九条を方言で語る活動、治安維持法犠牲者の墓参会、歴史散策、国会請願署名を過去最高の二万五千余を集めた各支部の活動、学習会の開催、支部女性部確立など多面的な経験が報告されました。
 総会は、一年間の活動の成果と教訓を生かし、運動と組織の新たな前進をめざすとともに、来春のいっせい地方選挙と夏の参院選挙で革新勝利のためのとりくみを強めようと呼びかけた方針を全会一致で採択しました。
 日本共産党の山内梅良県議会議員が来賓あいさつし、激励をしました。
 新役員には、会長に近江谷昭二郎氏(再)、事務局長に伊藤紀久夫氏(新)ら三十一人を選出しました。
山形
 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟山形県本部は五月二十八日、山形市西部公民館で第二十回大会を開き、二〇〇六年度運動方針などを決めました。
 全県から代議員ら四十人余りが参加しました。
 〇六年度運動方針では、憲法改悪を許さないたたかいを第一に位置付けるとともに、当面、現代版の治安維持法といえる共謀罪法案について、廃案をめざしたたかいを強めるとしました。
 また、国会・地方議会へ治維法犠牲者国賠法制定を求める請願運動の強化、戦争と暗黒政治の歴史を掘り起こし風化させない運動、組織拡大の強化などを確認しました。
 県本部が集約した〇五年度の国会請願署名が、一万二百八十九人の個人、四百四十団体に達し、いずれも目標を上回ったことが報告されました。
 討論では、代議員が情勢や同盟の役割について活発に発言。全議案を全会一致で採択しました。
 大会で選出された新三役は次の通り。
 ▽会長=逸見光雄▽副会長=石垣政志、石塚知二、国井浩、島津昭、美濃啓三▽事務局長=鈴木光子(いずれも再任)
(2006年06月01日,「赤旗」)

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治安維持法犠牲者が語る共謀罪/小松ときさん/中西三洋さん

 国会で、「治安維持法の再来」といわれる共謀罪新設法案が審議されるなか、治安維持法の犠牲者たちが中心となって設立した「治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟」は、国として被害者に謝罪し、国家賠償するよう求め、国会請願を毎年続けています。戦前、数十万人もの人々を弾圧した治安維持法で、実際に検挙され拷問を受けた犠牲者に体験を聞きました。(平井真帆)
いま100歳。若人に伝えたい
 百歳の小松ときさんは、仲間のストライキの応援に行ったという「罪」で特高警察に検挙されました。一九二九年のことです。前年の二八年、天皇制政府は治安維持法の最高刑を死刑に改悪し、この年だけで三千四百二十六人を検挙しました。
 留置場では「誰から指図されたか、名前を言え」などと聞かれ黙っていると、殴る、けるの拷問を受けました。鼻血が出て顔中が真っ赤に。三二年、今度は戦争に反対するビラを配布した「罪」で再び検挙、拷問を受けます。小松さんはトイレのためにもらえる懐紙を大事に取っておき、拾った鉛筆で短歌を書きとめました。「留置場生活の記念に、懐に隠してこっそり持ち出した」短歌には、当時の心境がつづられています。
 「血にそみし 畳みつるわが胸は 憎しみのほのお燃えたちにけり」
 小松さんは留置場で、妊娠していることに気がつきます。身重の体に拷問を受けていた小松さんが詠んだ歌。
 「弾圧の さ中にはらみし吾子なれば プロレタリアの鉄の意志持て」
 出獄後、無事に長女を出産しますが、夫(画家の故・小松益喜氏)も治安維持法で捕まっており留置場でした。「子どもを抱えて、金はないし仕事もない。一歩外へでたら、アカだアカだって差別を受けて仕事もなかなか見つからない。どうしたらいいか、途方にくれたわ。でも石にかじりついてでも子どもは育てようと思ったわね」
 日本の敗戦。戦後も「新日本婦人の会」結成にたずさわるなど、民主運動の先頭に立ってきました。
 「今、昔に戻ってきているような気がするのよ。また、ああいう時代がくるような。今の若い人は、戦争前よりかしこくなってると思うわよ。でも、かしこくなるだけじゃだめ。やっぱり行動しないとね」
 道なき道を切り開き続け、今、百歳です。「若いみなさん、どうか、後を引き継いでください」
自由なき時代再現される
 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟会長の中西三洋さん(88)は、マルクス主義を勉強する兄の影響を受けました。「『資本論』を読んだのは十六歳の時。バツバツ(伏字)が入っていた。『世の中は変わる、変えなきゃいかん、労働者は搾取されている』ってことに目覚めたんだ」
 上京した中西さんは、一年くらいあちこちの町工場を転々とした後、東芝に勤めるようになりました。
 「初めて労働者になったぞって確信を持ったよ」
 中西さんの仲間は、「戦争反対のストライキを計画している」と、疑われていっせいに検挙されました。一九三八年の十月のことです。中西さんは、たまたま床屋に行っていて難を逃れました。
 「軍事工場の工員を集めて学習会なんてやってたせいで、特高から目をつけられてたんだな。群馬に逃げたけど、つけられてたんだね。泊めてもらっていた友人の家が、警官に取り囲まれていて、捕まったよ」
 特高の拷問を受けました。「イスに座らせて後ろ手に手錠をかけられて、モモを竹刀で両側からぶったたく。モモが真っ黒に内出血してね。パンパンに膨れ上がる。ぶったたく、ぶん投げる。意識不明になるでしょ。意識が戻ると留置場の天井が見える。『ああ、おれは生きていた。殺されなかった』ってことを自覚するんだよ」
 治安維持法を体験した中西さんの心配は共謀罪です。「共謀罪は治安維持法と同じだよ。何の自由もない真っ暗な時代が再現されてしまう。団結して食い止めないと」( 2006年05月21日,「赤旗」)

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国会通信/あいさつ交渉交流/……18日

 仁比聡平参院議員 全法務省労働組合主催「法務省職員増員要請署名提出集会」で激励あいさつ。全労連・日本国民救援会・自由法曹団主催「共謀罪、未決拘禁法案の廃案求める国会行動」で激励あいさつ
 大門実紀史参院議員 クレ・サラの金利問題を考える連絡会主催「貸金業グレーゾーン撤廃と金利引き下げを実現する集会」で激励あいさつ
 石井郁子衆院議員 全国消費者団体連絡会主催「全国消団連06年度レセプション」であいさつ
……17日 
 笠井亮衆院議員 東京民医連主催「医療改悪反対・国会前すわり込み」を激励
 笠井亮、穀田恵二、佐々木憲昭、塩川鉄也、高橋千鶴子衆院議員 国民大運動実行委員会など主催「医療改悪法案強行採決・緊急抗議集会」であいさつ・出席
……16日 
 井上哲士参院議員 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟の署名提出集会で激励あいさつ
 小池晃参院議員 治安維持法国賠同盟東京、福岡の代表から要請を受け、懇談
 石井郁子衆院議員 全日本教職員組合(全教)の教育基本法改悪反対国会要請行動で激励あいさつ
 高橋千鶴子衆院議員 東京民医連主催「医療改悪反対・国会前すわり込み」を激励
 笠井亮、佐々木憲昭衆院議員、仁比聡平参院議員 共謀罪の新設に反対する市民と表現者の集い実行委員会主催「5・16共謀罪の強行を許さない緊急集会」で激励あいさつ
 佐々木憲昭衆院議員、大門実紀史、仁比聡平参院議員 高金利引き下げ全国連絡会のクレジット・サラ金等に関する議員要請行動で激励あいさつ
……15日 
 紙智子参院議員 東京民医連主催「医療改悪反対・国会前すわり込み」を激励
 笠井亮、高橋千鶴子衆院議員、小池晃、仁比聡平参院議員 全国ネット主催「原爆症認定制度の改善を求める院内集会」で激励あいさつ
 石井郁子、笠井亮、穀田恵二、佐々木憲昭、志位和夫、高橋千鶴子、吉井英勝衆院議員、井上哲士、小林美恵子、仁比聡平、吉川春子参院議員 日本共産党議員団主催「教育基本法改悪許すな緊急院内集会」に出席し、あいさつ( 2006年05月21日,「赤旗」)

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賠償求め31万署名/治維法国賠同盟、国会要請で提出

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟は十六日、国会請願行動を行いました。治安維持法の犠牲者に対し国として謝罪と賠償を行うことを求めて、全国三十九都道府県から百四十二人が参加しました。国家賠償法の制定を求める請願署名三十一万二千六百三十四人分をそれぞれの議員に手渡しました。
 大阪から参加した円山はるなさん(24)は、請願行動は初めて。「せっかくみんなで苦労して集めてきた署名を『受け取れません』と拒否する議員さんもおった。自民党の議員さんとかは、ほんまに国民の声を聞く気がないんやな、と思ってしまいました。今日は勉強になりました。また参加したい」と感想を語りました。
 日本共産党の井上哲士参議院議員は、「国会では教育基本法改悪をはじめ、治安維持法の再来とも言われる共謀罪など重要法案が審議されています」とあいさつ。徴兵制のないアメリカでは、貧しい若者に、大学の学費を出してやる、軍の病院に行けるなどと言って軍隊に勧誘している実態にふれ、「格差社会をつくることは戦争への道へつながっています。日本共産党は暗黒政治を経験してきたみなさんとともに、悪法を廃案にするためたたかいたい」と参加者を激励しました。(2006年05月17日,「赤旗」)

合葬追悼会に400人が参列/生駒霊園

 第十七回大阪解放戦士合葬追悼会(主催「大阪解放戦士の碑」運営委員会)が十四日、四條畷市の大阪生駒霊園・「碑」前で開かれ、関係者や遺族など四百人余が参列しました。
 主催者を代表して日本国民救援会の戸谷茂樹会長があいさつしました。
 合葬者九十七人の紹介のあと、日本共産党大阪府委員会の山下よしき副委員長が、社会進歩のためにたたかい、志なかばでたおれた故人の偉業をたたえるとともに、哀悼の意を表しました。山下さんは「故沓脱タケ子さんは一九七三年参院大阪選挙区補選で当選し、私たちをふるいたたせてくれました。来年の地方選、つづく参院選で宮本と私二人が当選できるように全力を尽くしたい。二大政党制の悪政と真に対決する私たちのたたかいを見守ってください」と決意をのべました。
 各団体、労働組合代表が追悼の辞をのべました。
 遺族を代表して故林センさんの息子林明さんが「心のこもった追悼のお言葉をいただきありがとうございます。母も喜んでいることと思います」とあいさつしました。治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟大阪府本部の川村博副会長が閉会の辞をのべました。いしずえ会各支部は遺族を囲み昼食会をしました。

(2006年05月16日,「赤旗」)

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(秋田)治維法国家賠償法制定請願署名2万5千台に

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟秋田県本部はこのほど、十六日の国会に提出する「治安維持法国家賠償法(仮称)の制定」を求める請願署名を集約しました。
 団体署名が千百二十五団体、個人署名が二万四千二百三十二人分が寄せられ、過去最高の二万五千五百十六となりました。
 同県本部は、宗教団体や老人クラブ、町内会などあらゆる団体、組織に働きかけるとともに憲法改悪反対、年金問題の署名と結びつけてすすめることを重視してきました。
 十六日の国会請願には、近江谷昭二郎県本部会長と秋田支部の藤田實、湯沢雄勝支部の宮原晃の三氏の派遣を決めました。
(2006年05月16日,「赤旗」)

法相に被害と賠償訴え/治維法国賠同盟が謝罪要求

 共謀罪が国会で審議される中、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟の神戸照会長代行らは十五日法務省を訪れ、杉浦正健法相と面会しました。
 三人の治安維持法の犠牲者が参加。それぞれ治安維持法下で受けた被害などを訴えました。十八歳のとき検挙され拷問を受けた松崎濱子さん(92)は、「下半身を裸にされ、大きなくつでけられたりした。私たちが死んでしまったら拷問などなかったことにされてしまう。このままではあの世に行っても、一緒に活動した仲間に報告することができない」と、思いを語りました。
 山口県から車いすで参加した田熊真澄さん(97)は、「再び戦前のような政治に戻ることには反対である。こうした苦い経験に対し、国は謝罪・賠償してほしい」と訴えました。今回初めて申し入れに参加した市吉澄枝さん(82)も「友人と勉強をしていただけで捕まった」などと被害の実態を訴えました。
 杉浦法相は「この問題は国会で審議すべきことですね。私は小学校五年生で終戦でした。ひどい戦争でしたよね。お話は承りました」と述べました。日本共産党の仁比聡平参議院議員が同席しました。

(2006年05月16日,「赤旗」)

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「3・15」弾圧事件、78周年集会を特集/『北海道経済』5月号

 北海道経済研究所はこのほど、『北海道経済』五月号を発行しました。治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟道本部などの共催による「三・一五」弾圧事件七十八周年記念集会の記録集となっています。
 道憲法会議事務局長の竹中雅史弁護士の講演録「急速に進みつつある現代版治安立法―『共謀罪』『国民保護法(国民統制法)』など―」は、今国会に上程されている「共謀罪」について、戦前の歴史もふりかえりながら、その恐るべき危険性を明らかにし、希代の悪法をなんとしてもくい止めようと訴えています。
 道高校教職員センター付属教育研究所長、治安維持法国賠同盟道本部事務局次長の宮田汎氏の講演録「スライドで見る生活図画事件―目的遂行罪による弾圧―」は、弾圧を受けた当時の絵の写真(実物はほとんど没収されたまま)などを紹介しながら、その時代、治安維持法によってどのような弾圧が行われたのかを具体的にくわしく明らかにし、今日への警告としています。
 ほかに、日本共産党のはたやま和也道雇用・青年政策委員長の「来賓あいさつ」、治安維持法国賠同盟道本部の外尾静子会長の「開会あいさつ」、国民救援会道本部の渡辺富雄事務局長の「閉会あいさつ」、紙智子参議院議員などの集会へのメッセージも収録しています。
 また、北大医学部河野仁志氏の連載「『精神障害』を抱えて生きる人たち」は、「第十一回たわごと≠ナはない―『我らが主張大会』」を掲載しています。
 頒価五百二十五円、送料六十八円。問い合わせは北海道経済研究所・電話・ファクス011(853)9366。
(2006年05月11日,「赤旗」)

(福岡)田代レツさん死去

 田代 レツさん(たしろ・れつ、福岡県直鞍地区植木支部)3日、肺炎のため死去。95歳。お別れ会は5日正午から、直方市頓野3328の善光会館で。喪主は長女、鉄美さん。自宅は直方市植木天神山251。
 
45年入党。五十年党員。治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟福岡県本部顧問。夫は故田代文久党元衆院議員。
(2006年05月04日,「赤旗」)

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横浜事件と憲法/松本善明氏講演/静岡市

 日本共産党の松本善明元衆院議員(弁護士)を講師に迎えた「講演と歌のつどい 横浜事件と憲法問題」がこのほど、静岡市で開かれ、百五十人余が参加しました。治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟静岡県本部が主催しました。
 横浜事件は、戦時下、出版関係者ら九十人以上が治安維持法違反で検挙され、横浜市内各警察署で特高警察による拷問を受けて四人が獄死し、約半数が有罪とされた戦時下最大の言論弾圧事件です。再審が開始され、横浜地裁が二月、免訴の判決を下しました。
 松本氏は講演で、免訴判決に関し「ポツダム宣言受諾で治安維持法は失効したから裁判を行う必要はない」としつつ、「出版関係者の有罪判決を取り消さなかったのが大きな問題だ。司法の犯罪を隠匿するものだ」と指摘しました。
 また松本氏は、控訴審、上告審での勝利をめざすとりくみとともに、憲法九条を守る運動の大切さを強調し、「憲法九条改悪を阻止できれば、国民が政治を動かしたことになる。それはまた世界情勢を根本的に変える」とのべ、運動の発展をよびかけました。
 講演に先立ち、静岡市の合唱団による憲法にちなんだ曲の合唱、「ウソの自白」強要による、冤罪(えんざい)を訴えている御殿場少年事件のビデオ上映がありました。(2006年04月29日,「赤旗」)

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「映画・日本国憲法」ビデオを視聴/福井・越前市

 「『映画・日本国憲法』ビデオを観(み)るつどい」が二十三日、福井県越前市の農家高齢者創作館で開かれました。
 つどいは、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟県本部が、「上映会を各地で開き、憲法問題をみんなで考え、再び戦争と暗黒政治を許さないたたかいの力にしよう」と、企画したものです。
 作品は、憲法制定の経緯や平和憲法がもつ意義について、言語学者のノーム・チョムスキー氏、作家のダグラス・ラミス氏ら世界の識者、平和活動家らのインタビューを集めた記録映画(ジャン・ユンカーマン監督、七十八分)。社会学者の日高六郎氏はインタビューで、「九条改憲は国内問題にしちゃダメです。国際問題ですから」と語っています。
 視聴した男性(80)は「戦争に勝ち負けなんてない。戦争させないために憲法を守りたい」と語っていました。
(2006年04月28日,「赤旗」)

(大阪)いかに生きるか多喜二から学ぶ/浜林氏講演に250人

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟、日本民主青年同盟、日本共産党大阪府委員会主催、関西勤労者教育教会が協賛する、靖国参拝、九条改悪―異常な時代(とき)を撃つ「今いかに生きるか小林多喜二から学ぶ」が十六日、天王寺区・たかつガーデンで開かれ、二百五十人が参加しました。
 ケイ・シュガーさんが演奏するピアノ曲「多喜二へのレクイエム」、主催者あいさつに続いて、浜林正夫一橋大学名誉教授が講演しました。
 浜林さんは、「蟹工船」は、領海侵犯する蟹工船で労働者を人間扱いしない財閥と、それを守る帝国海軍軍艦と労働者、「不在地主」は、ブルジョア化してゆく地主と労農提携、「工場細胞」は、共産党の指導を受ける最新技術の工場労働者、「転形期の人々」は地域住民、「党生活者」は軍需産業労働者のたたかいをそれぞれ小説でえがいたことを紹介しました。
 「仕事を立派にこなしながら社会変革に貢献する課題が、私たち一人ひとりに突きつけられています。これが多喜二に学ぶべき問題です」とのべました。(2006年04月23日,「赤旗」)

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(神奈川)言論弾圧「横浜事件」/無罪求める集会

 終戦前後に特高警察によってねつ造された言論大弾圧事件・横浜事件の再審裁判で、被害者に無罪判決を求める集会「横浜事件の真相と再審裁判―許すな治安維持法の復活」が十五日、横浜市神奈川区内で開催され、百人を超える市民が集まりました。参加者は、横浜地裁の「免訴」判決は不当だとして、東京高裁に無罪判決を求める決議を採択しました。
 日本ジャーナリスト会議代表委員で、横浜事件再審裁判を支援する会の橋本進氏(元中央公論社編集部次長)が記念講演し、「免訴」判決が国の犯罪と戦争責任の解明から逃げた判決であること、共謀罪のような治安維持法の復活の危険性を指摘した上で、犠牲者の無罪を勝ち取ることが憲法九条を守る運動にも通じていると強調しました。
 犠牲者の家族として参加した横浜事件再審第四次請求申立人で、元改造社社員小野康人氏の長女・齋藤信子さんが「事実無根の横浜事件をでっち上げた国の責任は重大です」と訴えました。
 主催した治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟神奈川県本部の増本一彦会長は、侵略戦争のバックボーンとなった治安維持法の成立過程にふれながら、横浜事件の無罪を求める運動の重要性を語りました。
 日本共産党から、はたの君枝前参院議員(参院選挙区候補)が出席してあいさつし、大森猛元衆院議員がメッセージを寄せました。
(2006年04月23日,「赤旗」)

治維法弾圧、青森で記念集会/吉岡元参院議員が講演

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟青森県本部は十六日午後一時から、青森市の「アピオあおもり」で、百八十人が参加して治安維持法による戦前最大の大弾圧(三・一五事件、四・一六事件)記念集会を開きました。
 集会では、吉岡吉典氏(日本共産党元参院議員)が、「憲法九条と治安維持法」と題して講演しました。吉岡氏は、二つの弾圧事件が戦争に突き進む態勢を固めるためのものであったと指摘し、「憲法改悪は戦争への準備だ。日本共産党のビラを配布したことで逮捕される時代になっており、恐るべき事態にならないように歴史を振り返り、学び取ることが求められている」と述べました。
 吉岡氏はまた、豊富な資料をもとに日本の戦争がすべて侵略戦争であり、とくに第一次大戦後の日本の戦争は、「戦争は違法であり、犯罪」とする国際法を踏みにじった侵略戦争として世界の審判が確定したものと指摘。侵略戦争に反対する先輩や日本共産党のたたかいと治安維持法などによる弾圧の実態にふれ、「弾圧した側が、犯罪者として断罪されるべきだ。弾圧された者は、平和と民主主義の戦士であった」と語りました。
 吉岡氏は、治安維持法犠牲者への謝罪も償いもせず、九条を変えて戦争をする国にしようとしている政府を批判し、「先輩たちが命がけで反対した日本の戦争の真実が国民の常識になるまで運動することが大事だ」と訴えました。(2006年04月19日,「赤旗」)

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治維法同盟が墓碑めぐり/長崎

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟長崎県本部(吉田次雄代表)は十一日、同県佐世保市内で第三回「墓碑めぐり」を行いました。
 同県本部の先輩と、治安維持法犠牲者を顕彰する活動の一環として取り組んでいるものです。
 この日巡ったのは、長崎善治さん(県本部初代事務局長、元佐世保市議六期、享年八十五)、宮島豊さん(元日本共産党県委員長、享年八十四)、前川登志さん(元佐々町議三期、享年八十三)の各墓碑です。
 この日は、同佐世保支部を中心に長崎、大村、日本共産党県委員会などから十人が参加。先輩の活動にも学び「再び戦争と暗黒政治を許さない」「憲法九条を守る」など決意を新たにしました。

(2006年04月18日,「赤旗」)

不屈に生きた土佐の同志展/高知市で23日まで

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟高知県本部が、十五日から高知市で「不屈に生きた土佐の同志(とも)展」を開きます。侵略戦争に反対し治安維持法で検挙、投獄された高知県関係の人の姿を伝えるものです。
 紹介されるのは五十九人で、たとえばこんな人たちです。
 日本共産党の協力者として東京・築地署に検挙された入江道子さん。反戦ビラを書いた日本共産青年同盟高知地区委員会の槇村浩さん。三二年二月、槇村さんが書いた「上海出兵に反対しよう」の反戦ビラを高知市の歩兵第四四連隊に配布した毛利孟夫さんと山崎小糸(こいと)さん。三三年二月二十日に検挙され築地署で虐殺された日本共産党員の小説家・小林多喜二さんと同房で虐殺の前後を目撃した岩郷義雄さん。『反帝国主義独立支持同盟について』の小冊子を共同で作製した田村乙彦さん。
 展示物を編集している同同盟の溝渕政子さん(75)=南国市、写真=は「治安維持法がどんなもので、そのためにどんなことになったのか、どんなふうにして国民が侵略戦争に駆りたてられていったのかを若い人たちにも知ってもらいたくて企画しました」と、語っています。
 展示は二十三日まで。会場は高知城ホール一階ロビー。開催時間は午前十時から午後五時(最終日は午後四時まで)。
(2006年04月15日,「赤旗」)

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(神奈川)再審の「横浜事件」きょう集会

 「三・一五、四・一六弾圧78周年記念集会『横浜事件の真相と再審裁判―許すな治安維持法の復活』」が十五日午後一時から、横浜市神奈川区の建設プラザかながわで開催されます。
 日本ジャーナリスト会議代表委員で、横浜事件再審裁判を支援する会の橋本進氏(元中央公論社編集部次長)が記念講演します。犠牲者家族として、横浜事件再審第四次請求申立人で、元改造社社員小野康人氏の長女・齋藤信子さんがあいさつをします。横浜事件のドキュメントビデオ「証言」の上映もあります。
 主催は、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟神奈川県本部。資料代は五百円です。

(2006年04月15日,「赤旗」)

戦前の大弾圧記念、16日に青森で集会

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟青森県本部は十六日午後一時から、青森市の「アピオあおもり」で、戦前の大弾圧(三・一五事件、四・一六事件)記念集会を開きます。
 天皇制政府は、一九二八年三月十五日、日本共産党や日本労働組合評議会などの活動家約千六百人を治安維持法によって検挙(三・一五事件)、翌二十九年には市川正一など日本共産党幹部をはじめ約千人の党員や活動家を検挙(四・一六事件)し、大弾圧を加えました。
 大弾圧記念集会は、「ふたたび戦争と暗黒政治を許してはならない」として開くもの。
 集会では、吉岡吉典氏(日本共産党元参院議員)が、「憲法九条と治安維持法」と題して講演します。
 資料代五百円。問い合わせは、国賠同盟青森県本部、017(765)1986(門倉さん)

(2006年04月13日,「赤旗」)

治維法犠牲者国賠要求同盟仙台支部を結成

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟仙台支部の結成記念講演会が八日、仙台市戦災復興記念館で開かれました。
 全国革新懇世話人で宮城革新懇常任世話人の川端純四郎氏が「いま治安維持法を考える―憲法改悪を阻止するために」と題して、約一時間半にわたって講演。靖国問題にふれたあと治安維持法について、天皇の命令に従うものだけが人間だという思想であり、それに反対するものは許せないという悪法だと強調しました。
 川端氏は、いま日本で必要なことは、過去の戦争責任を明らかにし、再び戦争と暗黒政治を許さないために憲法九条の堅持が不可欠だと述べ、講演を締めくくりました。
 講演終了後、仙台支部の結成総会を開いて運動方針を決め、支部長に杉山茂雅弁護士を選出しました。

(2006年04月13日,「赤旗」)

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(大阪)「多喜二から学ぶ」16日上六で講演会

 「今、いかに生きるか 小林多喜二から学ぶ」と題する講演会が十六日に大阪市内で開かれます。講師は、浜林正夫一橋大学名誉教授。
 この講演会は、一九二八年(昭和三年)三月十三日、一九二九年(昭和四年)四月十六日、治安維持法によって日本共産党員をはじめ労働農民党、評議会(日本労働組合評議会)、日農(日本農民組合)などの活動家が大弾圧された日にちなんで、毎年、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟大阪府本部(治維法同盟)、日本共産党大阪府委員会・日本民主青年同盟大阪府委員会の三団体が毎年共同で開催しています。
 日時は十六日(日)午後二時から。会場は大阪市天王寺区上本町六丁目の「たかつガーデン」(大阪府教育会館)八階「たかつの間」。参加協力費1000円(三十歳以下は500円)。
 オープニングに、ケイ・シュガーさんの「多喜二へのレクイエム」が予定されています。

(2006年04月12日,「赤旗」)

富山・「旧大沢野村小作争議」/先祖の苦難伝え続け/顕彰碑除幕式に誓う

 富山市の旧大沢野町(昨年四月に旧富山市などと合併)で三月三十一日、「旧大沢野村小作争議」の顕彰碑の除幕式が行われました。
 顕彰碑を建立したのは、昨年十一月に山下修一さん(74)ら十一人で立ち上げた顕彰碑建立委員会。寄進者は五十人を超えました。「父が苦労してきた(原野の開拓や争議の)ことなどを、これで後世に伝えることができます。最大の親孝行ができたと思う」と山下さん。
 顕彰碑の土台は、地元の人たちが十日間かけてつくりました。土地と碑石などを提供した湯浅松平さん(74)は、「先祖が苦労してきたことに報いたい、ずっと平和であってほしいという気持ちから提供した。永久に残していきたい」と語ります。
 除幕式は、雪が舞うなかで開かれました。関係者ら二十人余が見守るなかで幕が外されました。治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟県本部の堀口尚幹事や、日本共産党の反保直樹県委員長も出席し、祝辞をのべました。
 同争議は、一九二九年、「入植して五年間は無年貢でよい」との契約を地主が一方的に破棄したことから、小作農が組合(全国農民組合大沢野支部)をつくり、たたかいました。治安維持法などの弾圧を受け、一九三三年に調停合意しました。(2006年04月04日,「赤旗」)

3・15弾圧で記念学習会/岐阜

 治安維持法により約千六百人もの戦争反対者が弾圧された一九二八年三月十五日。岐阜県の治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟岐阜支部は十五日、七回目の「3・15大弾圧記念学習会」を岐阜市で開き、約三十人の市民らが参加しました。
 「靖国神社 私とのかかわり」と題して、平和を願い戦争に反対する戦没者遺族の会岐阜支部の村山美代司代表が講演。
 村山氏は、「戦没者の遺族の悲しみを、国家や天皇にささげる喜びに変えた靖国神社の使命は、戦後も変わっていない」と指摘。「新たな国立追悼施設ができても、憲法九条を守る政府ができないと、第二の靖国≠ノなる」と語りました。
 参加者からは「靖国神社を見学したが、多くの参拝者が来ていた。学習を通して靖国の本質を知り広げていきたい」との意見が出されました。
 治安維持法国賠同盟岐阜支部では、四月二十二、二十三日に小林多喜二の足跡と靖国神社の探訪ツアーを呼びかけています。問い合わせ=058(271)4436(岩田邦雄さん)(2006年03月18日,「赤旗」)

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市川正一の遺志継ぐ/山口で碑前祭、春名氏が決意

 日本共産党山口県委員会(山本丈夫委員長)は十五日、光市鮎帰りの市川正一碑の前で碑前祭を行い、約四十人が参列しました。碑前祭は、光市出身で、戦前獄中で亡くなった日本共産党幹部市川正一をしのび、命日の三月十五日に毎年行われているものです。
 参院比例候補の春名なおあき氏は、「市川正一は、命を奪われるという治安維持法下の暗黒の時代に節をまげずに、十六年間も獄中でたたかい続けた。この不屈の闘争があったからこそ、戦後、憲法九条ができ、平和の国へ、国民が主人公の道へと大きな流れがつくられた」とのべました。
 そして「ゆがんだ日本の政治を新しい政治に切りかえるため、来年の参議院選挙に必ず勝利し、碑前に報告したい」と決意を語りました。
 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟県本部の田熊真澄名誉会長は、市川正一の裁判闘争の状況を詳しく紹介しました。
 県労働組合総連合の河済盛正議長は、十二日に岩国市で行われた、米空母艦載機部隊移転の賛否を問う住民投票にふれ、「住民投票での勝利は、新しい日本、新しい岩国をつくる第一歩。住民自治と民主主義をさらに広げていくため全力をつくしたい」とのべました。
(2006年03月17日,「赤旗」)

国際女性デー/山形・田川地区集会に130人

 「許すな憲法改悪 守ろうくらし・いのち」をスローガンに二〇〇六年国際女性デー田川地区集会が八日、鶴岡市の鶴岡協同の家こぴあであり、百三十人が参加しました。
 オープニングでは、この日のために練習を重ねてきた合唱隊が「私を褒めてください」など、歌声を披露しました。
 本間喜美実行委員長のあいさつに続き、来賓として、鶴岡田川地域労連の柳原敦議長、共産党の水尾京子鶴岡地区副委員長、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟鶴岡田川支部の石塚知二支部長の三氏が紹介されました。
 職場・地域からの報告では、職場の男女雇用差別撤廃などを求め裁判闘争を続けている全農庄内本部「すみれ会」のたたかいをはじめ、医療や業者など各分野での女性の奮闘が語られました。
 平山知子弁護士が「女性と平和―ミモザの花言葉のように」と題し記念講演しました。

(2006年03月11日,「赤旗」)

韓国、国家犯罪に時効認めず/独裁政権の弾圧、賠償判決確定へ

 【ソウル=面川誠】朴正熙・独裁政権下の一九七三年に韓国中央情報部(KCIA=現在の国家情報院)による拷問で死亡した崔鍾吉教授(ソウル大法学部)事件で十日、遺族に対する国家賠償を命じたソウル高裁判決が確定することになりました。
 韓国法務省が国家犯罪に時効はないとした判決を受け入れたことによるものです。
 教授は七三年十月に連行されKCIA庁舎内で死亡。KCIAは「スパイ容疑を認めた後、飛び降り自殺した」と発表しました。
 この事件について、金大中政権下で設置された「疑問死真相究明委員会」は二〇〇二年五月、拷問による殺害との調査結果を発表。遺族が損害賠償を求め提訴していました。
 二月十四日のソウル高裁判決は「国家組織が文書をねつ造して組織的に事実を隠ぺいした事件において、国家が(賠償請求の)消滅時効を主張することは『信義誠実の原則』に反する」と判断。崔教授の遺族に十八億四千八百万ウォン(約二億二千三百万円)を支払うよう政府に命じていました。
 韓国の民法は、国家機関や公務員による不法行為に対する損害賠償の時効成立について、事件発生から十年、事件による損害を知ってから三年以内としています。
 国会には昨年七月、百四十五人の議員が署名した「反人権的な国家犯罪の公訴時効特別法案」が提出されました。法案は国家犯罪の起訴について時効を認めていません。
 日本では戦前の治安維持法による国家犯罪への賠償を求め、一九六八年に治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟が結成されています。日本弁護士連合会も、政府の公式謝罪と補償を勧告していますが、日本政府は応じていません。(2006年03月11日, 「赤旗」)

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遺志を継いで平和・民主守る/京都・宇治で山宣の墓前祭

 治安維持法改悪に反対し右翼に刺殺された戦前の労農党代議士・山本宣治(一八八九―一九二九年)の第七十七回山宣墓前祭が五日、京都府宇治市の善法墓地で開かれました。山宣祭実行委員会が主催したもので、命日に当たるこの日、各地から二百八十人が参加しました。
 当時の労働歌などの唱和ではじまるなか、馬庭健司実行委員長が献花。「山宣が主張した国民主権、非戦は戦後の憲法に実現しました。この憲法を守り続けていきましょう」とあいさつしました。
 西山とき子日本共産党京都府委員会副委員長、池内光宏新社会党京都府本部書記長、長谷川幹民青同盟府常任委員、岡本康治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟京都府本部会長が弔辞。西山氏は「世界の宝、憲法九条を絶対に守りぬきます。四月に京都に輝く民主府政を誕生させたい」と墓前に語りました。
 山宣の孫の勇治さん(61)は「戦争をしない憲法九条を守ることが山宣の遺志を継ぐことになります」とあいさつ。参加者は次々と墓前にお参りしました。(2006年03月07日,「赤旗」)

不屈の共産党員・野呂栄太郎の碑前祭/生涯、侵略戦争反対掲げ/遺志引き継ぎた

 北海道は先人たちが汗と涙を流し、開拓し切り開いてきました。戦時中、日本共産党の最高責任者として平和のためにたたかった野呂栄太郎も長沼で開墾をしてきた一家に生まれ育ちました。
 七十二年前の二月十九日、野呂は警察の不当逮捕により三十三歳で命をおとしました。小学生の時、右足を切断。父親は「農家の後継ぎにはなれないから」と心配し、貧しい中でも北海中学、慶応大学へと進学させます。野呂は、過酷な労働実態と侵略戦争へ突き進む日本を変えるために、学生時代から命をかけてたたかってきました。
 広い長沼の大地の中に、野呂の碑は建っています。道路から木立ちをぬけると三b以上もある大きな碑が目に飛び込みます。一九七四年に、地元の人々と全国からの募金によって建てられた碑は、「野呂の遺志をいつまでも引き継ぎたい」との多くの人の願いが込められています。
 札幌にある野呂家の墓前での墓前祭と、長沼町の碑前祭は毎年行われています。碑前祭には長沼町、岩見沢市、夕張市、由仁町、栗山町の市長、町長からもメッセージが寄せられました。日本共産党の青山慶二書記長もあいさつ、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟道本部の外尾静子会長と紙智子参院議員、畠山和也参院道選挙区候補からもメッセージが寄せられました。この取り組みは長年、地元の薮田享町議など多くの人の苦労で支えられてきました。
 碑建設の事務局をし、今もなお守りつづけている札幌市在住の風間末治郎さん(91)は今年も墓前と碑前祭にかけつけました。野呂の夫人・塩澤富美子さんと百通以上の手紙をやり取りし、建設に力を注いできました。「野呂の不屈の思いを伝えるために、一本のくいでも建てたいと頑張ってきた。土を入れ替え整備をしたり苦労してきた。若い人をはじめ多くの人に訪れてほしい」と語ります。
 長沼労連の渡辺治雄議長は碑を前にして「野呂は病気になっても、自分の志を曲げることなくたたかった。今、苦しめられている労働者として、野呂の遺志を引き継ぎ頑張りたい」と誓いました。

(2006年02月21日,「赤旗」)

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若き不屈の共産党員・西田信春の碑前祭/侵略戦争反対に青春の情熱/戦争しない国へ志受継ぐ

 「世界ぜんたいが幸せにならない限り、個人の幸せはない」―。若き不屈の共産党員・西田信春の遺志を受け継ごうと降りしきる雪のなか、新十津川町で十一日、碑前祭で誓い合いました。
 戦前の暗黒政治のもと、西田がわずか三十歳で短い生涯を奪われ、今年で七十三年になります。
 西田は青春のエネルギーを侵略戦争に反対し、主権在民の新しい社会をつくるために注ぎました。碑前祭では、参加者一人ひとりが淡いピンクのカーネーションを献花、黙とうしました。命日のこの日も、西田の故郷を夫婦山が見守っていました。
 主催者を代表して、党北空知留萌地区委員会の北名照美副委員長があいさつ。「北海道の生んだ若き先達のたたかいをふりかえり、その精神をしっかり受け継ぐ。西田の夢や希望を平和をねがう多くの人とともに実現させたい」と訴え。西田小公園を守る地元の党後援会や党支部の日ごろの努力に感謝の言葉を述べました。司会は樋坂里子町議が務めました。
 地元の寺坂清党支部長が各分野からのメッセージを披露。治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟道本部の外尾静子会長からの「改憲の動きが強まるなかで、戦前、歴史の本流を見抜き一身をとしてたたかった志を受け継ぎ、日本を『戦争する国』にしないため奮闘する」とのよびかけが紹介されました。
 西田の生家の近くに住む小坂勉さん(85)は「雨竜村(当時)の蜂須賀農場の小作争議支援に参加したことを父から聞いています。小作人の多い村で農民、弱い人の立場に心を寄せた西田は、小さいときから誇りに思っています」と語りました。また紙智子参院議員、畠山和也参院道選挙区候補から、来年のいっせい地方選、参院選で勝利し「西田ら戦前のたたかい・平和の声を引き継ぐ」とのメッセージが寄せられました。
西田信春
 一九〇三年、新十津川村(当時)に生まれ。新十津川小、旧制札幌一中、一高を経て二七年東大卒。大学在学中に社会科学研究会に参加し、卒業後全日本鉄道組合本部書記として労働運動に入る。二七年、日本共産党に入党。のち無産者新聞編集部で活動。
 三二年、九州で労働、農民運動などを指導。党九州地方委員会委員長に就任。三三年二月十日、福岡県西鉄久留米駅で特高警察に検挙され、翌十一日警察署で虐殺される。死後二十四年を経て虐殺の事実が判明。一九九〇年八月、生地に記念碑が建立されました。
(2006年02月15日,「赤旗」)

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(神奈川)増田しうさん死去

 増田 しうさん(ますだ・しう、神奈川県湘南地区渋谷支部)11日、心不全のため死去。95歳。通夜は15日午後6時から、葬儀は16日午前10時から、いずれも大和市西鶴間8の10の8の大和斎場で。喪主は長男、哲郎さん。自宅は大和市渋谷1の7の8。
 
47年入党。五十年党員。神奈川県治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟顧問。
(2006年02月12日,「赤旗」)

横浜事件再審で談話/治維法国賠同盟と国民救援会/日弁連

無罪にすべきだ/治維法国賠同盟と国民救援会
 「横浜事件」再審裁判で横浜地裁が免訴の判決を言い渡したことに対し九日、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟中央本部(中西三洋会長)は抗議声明を、日本国民救援会(山田善二郎会長)は会長談話をそれぞれ発表しました。
 治維法同盟は声明で、被告に対する有罪判決は「過酷な拷問による強要された自白以外に証拠は存在せず、完全無罪であることは、一見して明白である」と指摘。判決は「人権を守るべき司法の責務を放棄したもの」で、「人権擁護の見地からも免訴ではなく、無罪判決をなすべきである」とのべています。
 日本国民救援会は会長談話で、無罪判決を求めるとともに、横浜地裁は「権力犯罪の事実を解明すべき責務を放棄したといわざるを得ない」と批判しています。
国は救済措置を/日弁連
 横浜事件の再審判決を受け、日弁連は九日、「治安維持法下の被害者を救済する措置を早急に行うよう求める」とする梶谷剛会長名の談話を出しました。
 談話は「横浜事件の被害者を含め、人権侵害行為への謝罪や、拷問による肉体的、精神的被害の補償は戦後六十年を経ても行われていない」と指摘。国などが被害者の救済措置を取るよう求めました。

(2006年02月10日,「赤旗」)

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農水、外務、防衛の3閣僚罷免求める/長崎の治維法国賠同盟

 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟長崎県本部(吉田次雄会長)はこのほど、小泉純一郎首相あてに、農林水産、外務、防衛の三閣僚の罷免を強く要求する抗議文を送付しました。
 抗議文では、「米国産牛肉に危険部位が混入していた問題は、国民の安全より米国の主張を優先するもの」と指摘。「天皇の靖国参拝を主張し靖国史観を広める外務大臣の発言は、戦後日本の出発点を覆し、近隣諸国との友好を損ねる異常な発言」「防衛施設庁を舞台にした官民一体の談合事件は防衛庁の体質を示すもの」として、ただちに中川農水相、麻生外務相、額賀防衛庁長官を罷免するよう求めています。
 同県本部は、歴史を逆転させるこれらの言動を許さないため、罷免要求の声を広げようと訴えています。
(2006年02月09日 「赤旗」)
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不屈の女性活動家・相沢良/没後70年、碑前祭と集い/札幌

 戦前、貧しい労働者の権利を求め、平和を願った不屈の女性活動家・相沢良。拷問と獄中生活による病気で二十五歳の短い人生を終えました。
 没後七十年を記念して二十八日、晩年の活動の地・札幌市で「碑前祭」と「講演と文化のつどい」が開かれました。北海道合唱団が演奏し、平和を願う「青い空は」を全道からきた百人とともに歌いました。主催は治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟道本部、相沢良の会など。
 相沢良は青森で生まれ、医師を志し帝国女子医専に入学。在学中に共産青年同盟に入ります。メーデーに参加し学校側から中退を宣告され、活動家の道に進みます。二十一歳の時、札幌にきて労働運動で大きな役割をはたしました。
 講演した児玉健次さんは、相沢良の人柄が浮き彫りになるエピソードを紹介。女性工員の願いをつかむために、工場のそばに「裁縫教えます」との看板をだし、労働組合員を組織しました。また、西区にある「平和の滝」におにぎりなどをもって、よく女子工員たちとピクニックに行き、交流と学習をしました。
 児玉さんは「良はもっと生きたかったに違いない。国民の命がないがしろにされ、憲法が改悪されようとしている今こそ、良の尊い志を私たちも受け継ごう」と結びました。
 子育てのため必死に働いてきた山崎愛子さん(74)は「良は底辺の働く人たちの側にたち、励ましたたかってきた人。良の強さを知り元気をもらいました」と語りました。
 日本共産党の紙智子参院議員と畠山和也参院道選挙区候補らからメッセージが寄せられ、熊谷憲一札幌市議も参加しました。
(2006年01月31日,「赤旗」)

共産党員の相沢良/没後70周年できょうつどい/札幌市で

 戦前に不当逮捕され、拷問の末に二十五歳の若さで亡くなった日本共産党員の相沢良の没後七十周年の「講演と文化のつどい」が二十八日午後一時半から、札幌市生涯学習センターちえりあ・講堂(地下鉄宮の沢駅となり)で開かれます。治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟道本部、札幌支部、女性の会、相沢良の会の共催。
 北海道合唱団の演奏と、児玉健次さんの記念講演が行われます。
 つどいの前に「碑前祭」が午前十一時半から西区平和の滝で開かれます。
 連絡先=国賠同盟011(261)3787 (2006年01月28日,「赤旗」)

相沢良没後70周年/札幌で28日に講演のつどい

 戦前に不当逮捕され、拷問の末に二十五歳の若さで亡くなった日本共産党員の相沢良。没後七十周年の「講演と文化のつどい」が二十八日、午後一時半から札幌市生涯学習センターちえりあ・講堂(地下鉄宮の沢駅となり)で開かれます。
 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟本部、札幌支部、女性の会、相沢良の会が共催で行います。
 北海道合唱団の演奏と、児玉健次さんの記念講演が行われます。
 つどいの前に、「碑前祭」が午前十一時半から、西区平和の滝で開かれます。
 連絡先=国賠同盟011(261)3787 (2006年01月15日,「赤旗」)

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